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フォノン フォノン phonon

翻訳|phonon

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

フォノン
フォノン
phonon

結晶中の原子またはイオンは平衡位置のまわりで小さく振動している。この振動は波になって結晶中を伝わり,本質的には音波と同じ性質をもっている。この振動を固有振動に分け,それぞれの固有振動を量子化するとエネルギーhνの整数倍となる。

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知恵蔵2015の解説

フォノン

音の波の性格をもつ結晶の格子振動などを、量子力学の視点で、粒子としてとらえたもの。粒子のように互いに衝突し合ったり、電子によって吸収・放出されたりする。

(尾関章 朝日新聞記者 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

フォノン(phonon)

固体における原子振動を量子化することによって現れるエネルギー量子比熱熱伝導フォノン間の相互作用として、金属の電気抵抗や低温での超伝導はフォノンと電子との相互作用として説明される。音響量子。音子。

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世界大百科事典 第2版の解説

フォノン【phonon】

音子,音響量子ともいう。固体中では,多数の原子が相互作用の結果安定な配置をつくるが,各原子はいちばんエネルギーの低い位置に固定されるのではなく,その位置のまわりで微小な振動(格子振動)を行う。格子振動は固体中の音を伝える波であり,格子振動や物質中を伝搬する広義の音波を量子力学で扱う場合,光波を量子化したものをフォトンと呼ぶのに対応して,フォノンという。低温において固体の比熱デュロン=プティの法則からはずれることを説明するために,P.J.W.デバイによって導入された概念である。

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大辞林 第三版の解説

フォノン【phonon】

固体内の原子の格子振動や、固体中を伝わる広義の音波を量子化することによって生ずるエネルギー量子。ボース統計に従う準粒子。音子。音響量子。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

フォノン
ふぉのん
phonon

固体における原子(イオン)振動の量子化によって生じるエネルギー量子をいう。音響量子、音子ともいう。固体の原子は規則的な配列をしているが、それぞれの位置に静止しているのではなく、その周りで絶えず振動している。振動は原子から原子へと次々に伝わり、一種の波として固体内を伝播(でんぱ)する。固体原子が行うこのような運動を格子振動という。格子振動の振動数νは、縦波、横波の別や、波長に依存していろいろな値をとる。量子力学によると、振動は量子化され、振動のエネルギーは
  (n+1/2)hν
hはプランク定数、nは振動の量子数で、0または正の整数)というとびとびの値しかとりえない。基底状態(n=0)のエネルギー(1/2)hνを別にすれば、エネルギーはhνの整数倍になるから、量子数nの振動状態はエネルギーhνの「粒子」がn個存在するものとして理解できる。この「粒子」をフォノンという。これは、光の量子化により生じる粒子、フォトン(光子)と似た存在である。固体を伝わる音波の粒子という意味で、音を表す接頭語フォン(phon)からこのように名づけられた。
 フォノンは固体の性質にいろいろな役割を果たす。絶縁体においては、低温の比熱はフォノンの励起として説明され、熱伝導はフォノンの流れとして理解できる。金属では、フォノンは伝導電子と強く相互作用しており、電子の運動を妨げて、電気抵抗の原因になる。また、電子間にはフォノンの媒介によって引力が働く。鉛や水銀などの金属が低温で超伝導になる原因はこの力にある。[長岡洋介]

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世界大百科事典内のフォノンの言及

【素励起】より

…このように,素励起は,粒子系全体の集団運動を量子力学的に記述する手段として生じたものであり,近似的に粒子とみなせるが,それを形成している個々の粒子とは異なる。典型的な素励起であるフォノンphononの場合を考えると,この違いがはっきりする。固体中の原子は基底状態においては格子点を占めているが,励起状態ではその格子点のまわりの運動が考えられる。…

【素励起】より

…このように,素励起は,粒子系全体の集団運動を量子力学的に記述する手段として生じたものであり,近似的に粒子とみなせるが,それを形成している個々の粒子とは異なる。典型的な素励起であるフォノンphononの場合を考えると,この違いがはっきりする。固体中の原子は基底状態においては格子点を占めているが,励起状態ではその格子点のまわりの運動が考えられる。…

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