ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヤマシギ」の意味・わかりやすい解説
ヤマシギ
Scolopax rusticola; Eurasian woodcock
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チドリ目シギ科の鳥。全長約35cm。ユーラシア大陸の中緯度地方で繁殖し,南ヨーロッパ,北アフリカ,南アジアなどに渡る。日本では本州と北海道,伊豆諸島などで繁殖し,冬は北の地方のものは暖地へ移動する。体は非常にずんぐりしていて,くちばしはまっすぐで長い。羽色は全体に褐色,灰色,黒色のまじった複雑な斑紋をしている。繁殖期には平地から低山帯によく茂った広葉樹林や針広混交林にすみ,雄は夕方,チキッチキッ,ウーウーと鳴きながら,不規則な翼動で飛びまわる。秋冬には公園や人家付近の林や竹やぶにもすむ。枯葉の上に伏していると体の複雑な斑紋のため,なかなか発見しにくい。外敵が近づくと急に飛び立ち,羽音を立てて樹間をぬって巧みに飛び去る。夕方から,湿地,水際,堆肥の置いてあるところに移動してミミズなどを食べる。枯葉の多い地上に浅いくぼみをつくって巣とし,1腹4個の卵を産む。
奄美大島,加計呂麻島,徳之島,沖縄本島にはよく似た近縁種のアマミヤマシギS.mira(英名Amami woodcock)が留鳥としてすむ。
執筆者:高野 伸二
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鳥綱チドリ目シギ科の鳥。ユーラシアの中部で繁殖し、冬、南へ渡るものもある。日本では本州中部地方以北、伊豆諸島で繁殖し、冬は温暖な地方に移動する。全長約35センチメートルに達し、体は太り、黒、赤褐色、灰白色などの細かい複雑な斑紋(はんもん)がある。後頭部には黒い横帯が目だつ。嘴(くちばし)はまっすぐで長く、目は大きくて、普通の鳥より上方についている。繁殖期には平地から山地のよく茂った林にすみ、落ち葉の多い地上に巣をつくる。体の色が落ち葉と見分けにくいため、抱卵中の鳥は外敵にみつからずにすむ。雄は夕方から独特の不規則な羽ばたきをして森の上を飛び回り、チキッ、チキッ、ウーウーと鳴く。飛び立つときは羽音をたてる。秋冬には低地の竹林や雑木林にいて、夕方から活動を始め、ミミズなどをあさる。狩猟の対象として昔から珍重され、現在も1猟期に3万~5万羽が銃猟される。コッカースパニエルは、ヤマシギ猟のために改良作出された猟犬である。
[高野伸二]
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