土部とも書く。土師連(むらじ)を伴造(とものみやつこ)とし、朝廷に埴輪(はにわ)・土師器(はじき)を貢進し、葬礼をも担当したトモまたはその部民。『日本書紀』垂仁(すいにん)天皇32年条に、土部連の始祖野見宿禰(のみのすくね)が出雲(いずも)国(島根県)土部100人を率い殉人(じゅんにん)の代用として埴輪をつくった説話がみえる。土師部は出雲をはじめ山城(やましろ)、摂津(せっつ)、河内(かわち)、和泉(いずみ)、遠江(とおとうみ)、武蔵(むさし)、下総(しもうさ)、常陸(ひたち)、美濃(みの)、若狭(わかさ)、丹後(たんご)、但馬(たじま)、因幡(いなば)、石見(いわみ)に設定された。雄略(ゆうりゃく)天皇17年条に贄土師部(にえのはじべ)の貢進がみえ、のち諸陵司の伴部となった。
[前川明久]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
土部とも。古代の品部(しなべ)。土師連(むらじ)に統率され,埴輪(はにわ)その他の土師器の製作と喪葬に従事。「日本書紀」垂仁32年条の説話に,土師連の祖が出雲の土部100人に人馬の埴輪を作らせて天皇に献じ,以後,天皇の喪葬をつかさどることになったとある。律令時代には土師部姓の人々が諸国に実在し,土師郷も広く分布した。土師氏の伝統は令制下では諸陵司の伴部(ともべ)である土部に明瞭に継承されたので,部民である土師部の一部は皇陵を守る陵戸(りょうこ)とされた可能性もある。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
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