(読み)フ

デジタル大辞泉 「婦」の意味・読み・例文・類語

ふ【婦】[漢字項目]

[音](漢) ブ(呉) [訓]よめ おんな
学習漢字]5年
夫のある女。人妻。「家婦寡婦かふ主婦新婦先婦夫婦ふうふ
成人した女。「婦女婦人賢婦娼婦しょうふ情婦妊婦農婦命婦みょうぶ裸婦烈婦老婦
職業・資格をもつ女。「家政婦看護婦助産婦
「看護婦」の略。「婦長
難読夫婦めおと・みょうと寡婦やもめ

ふ【婦】

夫のある女性
女性。婦人。「まかない

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「婦」の意味・読み・例文・類語

ふ【婦】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 結婚している女性。夫に連れ添う女。
    1. [初出の実例]「婦孔王部古比売、年参拾壱歳 丁妻 真秦妻」(出典:正倉院文書‐養老五年(721)下総国葛餝郡大嶋郷戸籍)
    2. [その他の文献]〔易経‐蒙卦〕
  3. 成年女子。婦人。女性。
    1. [初出の実例]「婦がなけりゃのめぬと舟へしょびく也」(出典:雑俳・柳多留拾遺(1801)巻八上)
    2. [その他の文献]〔詩経‐大雅・膽卬〕

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普及版 字通 「婦」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

(旧字)
11画

[字音]
[字訓] よめ・つま・おんな

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 形声
旧字はに作り、帚(ふ)声。帚はの初文で、卜辞には帚好・帚(ふけい)のように帚をの字に用いる。〔説文〕十二下に「なり。女の帚(はうき)を持つに從ふ。灑(さいさう)するなり」とあり、服従と灑をその義とする。帚は掃除の具ではなく、これに鬯酒(ちようしゆ)(香り酒)をそそいで宗の内を清めるための「玉ははき」であり、一家の主婦としてそのことにあたるものをという。〔爾雅、釈親〕に「其の妻をと爲す」とあるのは、子の婦、よめをいう。金文の〔令(れいき)〕に「子後人」の語があり、宗につかえるべきものをいう。殷代の婦は、その出自氏族を代表する者として、極めて重要な地位にあり、婦好の卜辞には外征を卜するものがある。

[訓義]
1. よめ、つま、主婦。
2. おんな。

[古辞書の訓]
和名抄 與女(よめ)、、夫なり 〔名義抄 ヨメ・メ・シタガフ/人 タヲヤメ 〔立〕 ムスメ・メ・ヨメ・オホヨメ・シタガフ

[語系]
biuは母mと声近く、両者は関連する語であろう。それは夫piuaとbiuaとの関係と似ている。夫婦父母も相対する語である。

[熟語]
婦謁・婦翁・婦家・婦学・婦官・婦言・婦姑・婦公・婦功・婦子・婦寺・婦侍婦豎婦孺・婦女・婦飾・婦織・婦職・婦人・婦征・婦婦態・婦党・婦道・婦徳婦妖婦容・婦閭・婦礼
[下接語]
婦・怨婦・婦・家婦・寡婦・介婦・外婦・姦婦・悍婦・貴婦・棄婦・戯婦・嬌婦・愚婦・君婦・婦・賢婦・巧婦・孝婦・蚕婦・産婦・爨婦・子婦・慈婦・主婦・醜婦・小婦・少婦・妾婦・倡婦・娼婦・情婦・織婦・新婦・世婦・節婦・宗婦・桑婦・孀婦・村婦・穉婦・廚婦・長婦・冢婦・貞婦・嫡婦・哲婦・田婦・妬婦婦・婦・毒婦・妊婦・納婦・販婦・鄙婦・美婦・匹婦・嬪婦・夫婦・命婦・勇婦・孕婦・幼婦・妖婦・嬾婦・婦・良婦・烈婦・老婦

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