日本大百科全書(ニッポニカ) 「安浦」の意味・わかりやすい解説
安浦
やすうら
広島県南部、豊田郡(とよたぐん)にあった旧町名(安浦町(ちょう))。現在は呉市(くれし)の北東部を占める地域。瀬戸内海に面しているが、野呂(のろ)山(839メートル)など山地が多く、平地に乏しい。旧安浦町は1944年(昭和19)賀茂(かも)郡の内海(うちのうみ)、三津口(みつぐち)の2町と野路(のろ)村が合併して成立。1956年(昭和31)豊田郡に編入。1958年安登(あと)村を編入。2005年(平成17)呉市に編入。旧町域の海岸沿いをJR呉(くれ)線と国道185号が走る。米作、野菜・果樹栽培や、沿岸漁業、カキ・ノリ養殖が行われ、花卉(かき)栽培も盛ん。南部には3平方キロメートル以上に及ぶリゾート施設「グリーンピアせとうち」があり、海浜レクリエーション地となっている。野呂山一帯や三津湾の栢(かしわ)島、馬島、小熊(こくま)島は瀬戸内海国立公園域。
[北川建次]