御頭(読み)オツム

デジタル大辞泉 「御頭」の意味・読み・例文・類語

お‐つむ【頭】

もと女房詞「おつむり」の略》頭。主として幼児に対して用いる。
[類語]あたまかしらこうべつむりかぶり頭部ヘッド雁首

お‐かしら【御頭】

頭領親分敬称。→かしら4

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「御頭」の意味・読み・例文・類語

お‐つむ【御頭】

  1. 〘 名詞 〙 ( 主に幼児語として用いられる ) 「おつむり(御頭)」の略。
    1. [初出の実例]「『ちっとあたまへふきでがしたやうだっけが、そんなにふえもしねへかへ』『お頭(ツム)のでござりますかへ』」(出典人情本仮名文章娘節用(1831‐34)後)
    2. 「花をつんでは、お頭(ツム)にさせば」(出典:童謡・靴が鳴る(1919)〈清水かつら〉)

お‐つむり【御頭】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語 ) 頭や頭髪をいう女性語。おつむ。おつぶり。もと、女房詞。〔女中詞(元祿五年)(1692)〕
    1. [初出の実例]「頭髪(オツムリ)は乱れて、島田はガックリと飜(そ)りかへり」(出典:落語成田小僧(下の巻)(1890)〈三代目三遊亭円遊〉)

お‐かしら【御頭】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語 )
  2. 人間動物の首から上の部分
  3. 盗賊武家番衆職人などの統率者の敬称。首領親方
    1. [初出の実例]「御頭が云様には、引上よとの御下知だ」(出典:雑兵物語(1683頃)下)

お‐とう【御頭】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語 ) 祭礼などの世話役を敬っていう語。
    1. [初出の実例]「『お頭めでたう存る』『いや茶屋か、きどくはやかったよ』」(出典:虎明本狂言・煎物(室町末‐近世初))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android