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心謎解色糸 ココロノナゾトケタイロイト

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デジタル大辞泉の解説

こころのなぞとけたいろいと【心謎解色糸】

歌舞伎狂言世話物。5幕。4世鶴屋南北・2世桜田治助らの合作。文化7年(1810)江戸市村座初演。小糸(こいと)佐七物の一つで、先行の義太夫節「糸桜本町育(いとざくらほんちょうそだち)」の書き替え。

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世界大百科事典 第2版の解説

こころのなぞとけたいろいと【心謎解色糸】

歌舞伎狂言。世話物。5幕。4世鶴屋南北・2世桜田治助らの合作。通称《本町糸屋の娘》《お祭左七》。別名題《誰噂色菊月(たれもうわさいろときくづき)》《本調子糸音色(ほんちようしいとのねじめ)》。1810年(文化7)1月江戸の市村座初演。配役はお祭左七を2世尾上松助(のちの3世菊五郎),半時九郎兵衛を5世松本幸四郎,本庄綱五郎を3世坂東三津五郎,糸屋妹娘お房・九郎兵衛女房お時実は糸屋姉娘小糸を5世岩井半四郎,芸者お糸を2世沢村田之助風の神左衛門を初世尾上松緑など。

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大辞林 第三版の解説

こころのなぞとけたいろいと【心謎解色糸】

歌舞伎。世話物の一。五幕。四世鶴屋南北作。通称「お祭佐七」。小糸・佐七の情話を扱ったもの。 → 江戸育えどそだちお祭佐七まつりさしち

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

心謎解色糸
こころのなぞとけたいろいと

歌舞伎(かぶき)脚本。世話物。5幕。4世鶴屋南北(つるやなんぼく)、2世桜田治助(じすけ)作。通称「本町(ほんちょう)糸屋の娘」。1810年(文化7)1月、江戸・市村座で3世尾上(おのえ)菊五郎、5世岩井半四郎、5世松本幸四郎らにより初演。古くから俗謡に歌われてきた糸屋の娘の話に、小糸、左七(佐七)の情話を絡ませて脚色。糸屋の美しい娘おふさをめぐって、恋人の本庄綱五郎(ほんじょうつなごろう)、悪党の半時九郎兵衛(はんときくろべえ)・お時の夫婦らが引き起こす騒動に、お祭左七とよばれる鳶(とび)の者と芸者小糸の仲が女の愛想づかしによって破れ、左七の小糸殺しに至る話を、並列して描く。毒酒によって仮死したおふさが墓場の棺の中で生き返る場面や、九郎兵衛が綱五郎をゆする浪宅で、おふさとお時を半四郎に早替りさせる技巧などが南北らしい特色。中絶していたのを、昭和になって8世沢村訥子(とっし)、前進座の河原崎長十郎・国太郎らがそれぞれ別の改訂台本で復活した。左七の話は、3世河竹新七が書き替えた『江戸育(えどそだち)御祭佐七』によって親しまれている。[松井俊諭]

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世界大百科事典内の心謎解色糸の言及

【鶴屋南北】より

…むしろ一貫して迫真的な市井風俗や下層民衆生活を描写する〈生世話(きぜわ)〉の追求,また当時の観客の嗜好でもあった残虐な殺し場やきわどい濡れ場の描出に力点をおき,劇的展開と,仕掛物や亡霊などによる怪奇趣味,あるいは奇抜な趣向によって異質なもの同士を結合させ,世界の複合性を構築してゆくドラマツルギーなどが大きな特徴であったといえよう。 前期の代表作としては,公卿が辻君となって春をひさぐ趣向が評判となった《四天王楓江戸粧(してんのうもみじのえどぐま)》(1804年11月河原崎座),小幡(こばた)小平次の怪談に皿屋敷と天竺徳兵衛の世界を綯交(ないま)ぜにし,松助が小平次,鉄山,おとわなどの役々を演じた《彩入御伽艸(いろえいりおとぎぞうし)》(1808年閏6月市村座),幸四郎が演じた〈馬盥(ばだらい)の光秀〉の《時桔梗出世請状(ときもききようしゆつせのうけじよう)》(1808年7月市村座),すでに好評を博した天竺徳兵衛を土台に阿国御前(松助)の怪談,累・与右衛門の早替り(栄三郎を3世菊五郎)を見せた《阿国御前化粧鏡(けしようのすがたみ)》(1809年6月森田座),本町糸屋の娘お房とお時(二役,半四郎)と本庄綱五郎(三津五郎),半時九郎兵衛(幸四郎),お祭左七(松助)らの活躍する《心謎解色糸(こころのなぞとけたいろいと)》(1810年1月市村座),白藤源太の書替えの世話狂言で釣鐘権助(幸四郎)が源太(三津五郎)に殺される《勝相撲浮名花触(かちずもううきなのはなぶれ)》(1810年3月市村座),善玉悪玉双方で18人ないし21人の登場人物が惨殺される返り討狂言で,幸四郎が左枝大学之助と立場の太平次という時代と世話の敵役を演じわけた《絵本合法衢(がつぽうがつじ)》(1810年5月市村座),風鈴蕎麦屋が娘を殺す双蝶々の書替狂言《当龝八幡祭(できあきやわたまつり)》(1810年8月市村座),また夏祭の書替えで,のちの四谷怪談の原型ともなった《謎帯一寸徳兵衛(なぞのおびちよつととくべえ)》(1811年7月市村座)などがある。この年7月に出された法令(狂言中府内地名の使用禁止,衣裳小道具法度,糊紅の使用禁止など)に抵触するところあってか,《謎帯》は興行を中絶した。…

※「心謎解色糸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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