1982年6月23日開業。当時の最高時速は210キロで、大宮―盛岡間を最短3時間17分で結んだ。2010年に東京―新青森間の全長約675キロが全線開通し、現在の最高時速は320キロとなり、この区間を最短2時間58分で結ぶ。新青森は既に新函館北斗まで開業済みの北海道新幹線の起点でもある。同新幹線は31年春に札幌延伸を予定している。JR東日本は次世代新幹線の開発に向け、営業運転での最高時速360キロの実現に向け、試験走行を実施中だ。
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新幹線東京―新青森間の通称。旧日本国有鉄道(国鉄)線路名称のうえでは東北本線の一部に含められている。運行管理会社は東日本旅客鉄道(JR東日本)。東北本線の輸送需要の増加に応ずる目的で計画された国際標準軌間(1435ミリメートル)を採用した新規格の高速鉄道で、1971年(昭和46)着工、1982年6月23日、大宮―盛岡間を、1985年3月14日、上野―大宮間を開業し、1991年(平成3)6月20日、東京駅乗り入れが実現した。さらに2002年(平成14)12月1日、盛岡―八戸(はちのへ)間を、2010年12月4日、八戸―新青森間を開業して全線開通した。オイル・ショックなどの経済状況悪化や、国鉄改革に伴う新幹線整備スキーム(計画)が変更されたことなどにより、着工から全線開通までに長期間を要した。営業キロは713.7キロメートル。当初は最小曲線半径4000メートル、最急勾配(こうばい)20‰(パーミル)、最高時速260キロメートルを建設基準として設計された。各駅停車の「なすの」と特定の駅のみ停車の「やまびこ」「はやて」「はやぶさ」が運転されている。1992年7月には福島―山形間に山形新幹線が開業し、「つばさ」が登場して、東京―福島間で東北新幹線との併結運転が行われている。また、1997年3月、盛岡―秋田間に秋田新幹線「こまち」が営業運転を始め、東京―盛岡間で東北新幹線との併結運転が行われている。2016年3月には北海道新幹線の新青森―新函館北斗(しんはこだてほくと)間開業に伴い、「はやて」「はやぶさ」の一部列車が北海道新幹線と直通運転を開始した。
[青木栄一・青木 亮 2016年10月19日]
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東京~新青森間713.7km(実距離674.9km)の新幹線。JR東日本に属する。東北新幹線は,東海道新幹線,山陽新幹線が在来線の輸送力増強策として建設されたのと異なり,全国的新幹線鉄道網の整備を図り,もって国民経済の発展と国民生活領域の拡大に資することを目的として建設された。この目的達成のために,1970年5月,全国新幹線鉄道整備法が制定され,同法に基づき運輸大臣が基本計画を定め,建設の指示を行った。同基本計画では起点が東京都,終点が青森市と定められており,まず東京~盛岡間について工事実施の認可を受けて,71年11月工事に着工,約2兆8000億円の工事費と11年の歳月をかけて,82年大宮~盛岡間が完成,同年6月から営業を開始した。同年11月には上越新幹線も開業し,あわせて本格的なダイヤ改正が行われた。85年3月,上野駅までの延長が実現,91年6月には東京駅まで延長された。2002年12月には盛岡~八戸間が開業,10年12月には八戸~新青森間が開業して,東北新幹線は全線開業した。
執筆者:村山 繁樹
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