淡泊・淡薄・澹泊(読み)たんぱく

精選版 日本国語大辞典 「淡泊・淡薄・澹泊」の意味・読み・例文・類語

たん‐ぱく【淡泊・淡薄・澹泊】

〘名〙 (形動) (「たんばく」とも)
物事の感じがあっさりしていること。さっぱりとしていること。また、そのさま。
史記抄(1477)一九「酒がのみたくとも、ちっと飲み、朝夕をも淡泊にして」
※自由学校(1950)〈獅子文六〉鮎料理「紹介も、挨拶も、一切抜きで、アッケないほど、淡泊なものだった」 〔白居易‐秋寄微子詩〕
② 執着心がうすいこと。執拗でないこと。貪欲でないこと。また、そのさま。
※三教指帰(797頃)中「淡泊無慾、寂寞無声」 〔孔叢子‐独治〕
③ 味、風情(ふぜい)、人の気持などがあっさりしていること。また、そのさま。
※小右記‐永延二年(988)二月二七日「剋限参内。今日直物。又可除目云々。余即罷出。事依淡薄
※国歌八論(1742)官家「その詠める所を見るに、風情淡薄、力なきこと柳条の如し」
④ 色や質感などが淡くうすいこと。光が弱いこと。また、そのさま。
暦象新書(1798‐1802)上「反照の光は淡薄なるが故に、物体微小なる時は、覚知すること能ざる也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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