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火山災害 かざんさいがい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

火山災害
かざんさいがい

火山作用火山活動)による災害火山噴出物は直接的災害をもたらす。また噴火に伴って溶けた氷河や雪が土や砂を巻き込んで流れる融雪型火山泥流山体崩壊,海域の噴火によって引き起こされる津波も災害の原因となる。大規模火砕流,火山泥流,津波は移動速度が早いため影響が広範囲に及び,数万人規模の犠牲者を出すことがある。一方,溶岩流は速度が遅く,家屋や田畑,道路などが破壊されることがあっても人命が失われることは比較的少ない。規模の大きい噴火に伴う火山灰は広範囲の農作物に被害を与え,高い噴煙とともに航空機の飛行を妨げたり,異常気象を引き起こしたりする。土石流や泥流は噴火終了後も数年以上にわたって発生することがあり,二次的火山災害とも呼ばれる。(→火山災害

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

知恵蔵の解説

火山災害

火山の活動によって生じる多様な災害。火口から流れ出した溶岩流は、時に建造物や田畑を破壊する。噴火が爆発的な場合には災害も多様になる。空振による窓ガラスの破壊がある。火口から飛来する火山弾は、時に人身や家屋を直撃する。火山灰の堆積は、建物や農作物などに被害を与える。浮遊する火山灰は航空機の飛行の障害となり、また、成層圏まで上昇して異常気象を引き起こす。火砕流は山麓まで高速で流下するので、避難の暇を与えず、しばしば町村を全滅させる。山体崩壊によって生じる岩屑(がんせつ)なだれ、噴出物が降雨をきっかけに流下する土石流や泥流も極めて危険。泥流は、高温の噴出物によって氷雪が融かされた場合にも発生する(融雪泥流)。泥流などは河川や海に流れ込み、洪水や津波を起こして深刻な二次災害を生ずることがある。平常時でも火山ガスによる中毒死や窒息死の危険がある。

(井田喜明 東京大学名誉教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

かざんさいがい【火山災害】

火山噴火はしばしば火山周辺の環境を破壊し災害をおこす。噴火の様式・規模はきわめて変化に富み,火山周縁の環境も多様なので,発生する災害の種類や規模もさまざまである。一般に噴火に直接起因する災害(一次災害)は最も頻度が高く,降下火砕物の落下堆積,火砕流(熱雲を含む),ベースサージ,ラハールなどの流下堆積,溶岩の流下,および毒性の強い火山ガスなどにより発生している。また,噴火に伴う空振,爆風,地震,津波,山体崩壊と岩屑流地殻変動,地形変化や,二次的に発生する土石流,泥流,洪水などによっても深刻な災害が発生する。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

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