① ウリ科のつる性多年草。本州以南の各地、沖縄、台湾、中国に分布し山麓などに生える。根は塊状に肥厚する。茎は長さ三~五メートル、巻きひげで他物にからみ、葉は長さ約一五センチメートルの卵形で掌状に浅く三~五裂する。茎、葉ともに白色のあらい毛がある。雌雄異株。夏の夕方、葉腋(ようえき)に花冠の五裂した白色花を開く。裂片の縁は細かくきれて糸状に垂れる。果実は長さ五~七センチメートルの楕円形で秋に赤く熟す。種子は黒褐色。塊根はキカラスウリの代用として天瓜粉の材料。漢方では根を土瓜根(どかこん)、瓜呂根(かろこん)といい、通経・利尿・排膿(はいのう)剤に、種子は土瓜仁といい、袪痰(きょたん)・鎮咳・鎮痛剤にする。たまずさ。むすびじょう。ぐどうじん。きつねのまくら。《 季語・秋 》