兵庫県豊岡市にある玄武岩の洞窟。天然記念物。山陰本線玄武洞駅から渡し船(現在は廃止)で円山川を渡った対岸にある。この付近は溶岩台地で,急速に冷却した玄武岩の表層と内部の温度差により五角から八角のみごとな柱状節理や板状節理が生じた。これらの石は古くから切りだされ,近傍の村や町で石垣や礎石として利用されてきたが,この洞窟はその採掘の跡とされる。玄武洞の名は江戸時代の儒者柴野栗山(しばのりつざん)が命名したといわれ,玄武岩の名はこの玄武洞に由来する。付近には同種の青竜洞,朱雀洞,白虎洞などがある。なお岩手山南西麓の網張温泉付近にある葛根田(かつこんだ)の大岩屋(天)も玄武洞と通称される。
執筆者:小森 星児
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Genbudo
兵庫県豊岡市北方の円山川右岸の石切場跡。みごとな柱状節理をもつ玄武岩が露出し,天然記念物。玄武岩の和名はこれにちなむ。アルカリかんらん石玄武岩で玄武洞溶岩と命名され円山川左岸にも分布する。左岸の二見山(258.7m)は著しく開析されたスコリア丘である。溶岩は逆帯磁し,K-Ar年代は1.6Ma。右岸では本溶岩を赤石溶岩(斑晶として単斜輝石,リン酸炭酸塩鉱物,金雲母,かんらん石を含むアルカリ安山岩)が覆う。参考文献:玄武洞団研(1991) 地球科学,45巻:131
執筆者:倉沢 一・古山 勝彦
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兵庫県北部、豊岡市(とよおかし)の円山(まるやま)川右岸山麓(さんろく)にある洞窟(どうくつ)。国指定の天然記念物。約1万年前の更新世(洪積世)末にこの付近で火山活動があり、一帯に橄欖石(かんらんせき)玄武岩を噴出した。これが冷却する際、多数の凝固中心線ができ、そこに周辺のマグマが引き寄せられて凝固したため、みごとな柱状節理が生じた。この六角や八角の硬い石柱は、庭園や石段用に採石されたので、もとの絶壁が長い間に掘りくぼめられて洞窟となった。玄武洞と命名したのはこの地を訪れた江戸時代の儒者柴野栗山(しばのりつざん)で、明治以後玄武岩をバサルトbasaltの訳語としたのもこれに由来する。このほか右手に青竜(せいりゅう)洞、左手に白虎(びゃっこ)洞、朱雀(すざく)洞がある。JR山陰本線豊岡駅からバス、または、対岸の玄武洞駅から渡船による。
[大槻 守]
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…火星や金星などの地球型惑星の表面にも玄武岩があるらしい。玄武岩の名称は柱状節理のみごとな玄武岩がみられる兵庫県玄武洞の地名からとられた。玄武とは中国の四神である青竜,白虎,朱雀,玄武の一つで,亀あるいは亀に蛇が巻きついたものである。…
※「玄武洞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
〘 名詞 〙 春の季節がもうすぐそこまで来ていること。《 季語・冬 》 〔俳諧・俳諧四季部類(1780)〕[初出の実例]「盆栽の橙黄なり春隣〈守水老〉」(出典:春夏秋冬‐冬(1903)〈河東碧梧桐・高...
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