白井(市)(読み)しろい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「白井(市)」の意味・わかりやすい解説

白井(市)
しろい

千葉県北西部にある市。下総(しもうさ)台地とそれを刻む谷津田(やつだ)からなる。1964年(昭和39)町制施行。2001年(平成13)市制施行。市の中央を国道16号が走り、南部には千葉ニュータウンの一部が形成されて、北総鉄道が通じ、鉄道沿いに国道464号が走る。中世、千葉氏の一族が白井荘(しろいのしょう)の地頭(じとう)となって白井氏を名のったが、江戸時代には旗本領、幕府直轄地となって小金牧(こがねまき)が置かれた。明治初年、東京からの入植者によって牧場跡地が開墾され、十余一(とよいち)の集落が生まれた。谷津田の米と台地の野菜から、現在は近郊野菜とナシの生産に移っている。白井工業団地や住宅地の開発が進んで、人口が増加した。日本中央競馬会競馬学校がある。江戸中期の名主の滝田家住宅は国指定重要文化財。小金原のしし狩り資料や延命寺観音堂(県指定有形文化財)など文化財も多い。面積35.48平方キロメートル、人口6万2441(2020)。

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