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目の主要な症状 めのしゅようなしょうじょう

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家庭医学館の解説

めのしゅようなしょうじょう【目の主要な症状】

 目の症状は、視機能(しきのう)(ものの見え方)に関連した症状と、視機能に関連しない症状とに分けられます。
◎視機能に関連した症状
◎視機能に関連しない症状

◎視機能(しきのう)に関連した症状
視力障害(しりょくしょうがい)
 めがね、あるいはコンタクトレンズを使用しても、視力を1.0まで矯正(きょうせい)できない場合を、病的な視力障害と考えます。
 視力障害の程度は0.9~0.1、指数弁(しすうべん)(眼前で指の数がわかる)、手動弁(眼前で手の動きがわかる)、光覚(明暗がわかる)とさまざまです。
 また、視野全体がかすんで見えない状態(霧視(むし))であったり、視野の中心あるいは一部分が見えないために視力障害を生じている場合もあります。
 症状が急激であるか、緩徐(かんじょ)(ゆるやか)であるか、また、片方の目のみか、両眼か、両眼同時か、時間を経て両眼が見えなくなったかによって、原因となる疾患はさまざまです。
●視野異常(しやいじょう)
 目を動かさずに見える範囲を視野といいます。
 視野の異常には、視野全体が狭くなる視野狭窄(しやきょうさく)、周辺の視野が見にくくなる視野欠損(しやけっそん)、上下あるいは左右の半分が見えなくなる半盲(はんもう)、見ようとする中心部分が暗く見えたり、ぼやけたり、見えなかったりする中心暗点(ちゅうしんあんてん)などがあります。
色覚異常(しきかくいじょう)
 色を感じる能力や色のちがいを識別する能力が異常であることを色覚異常と呼びます。色覚異常には、先天異常と後天異常とがあります。
 網膜(もうまく)の光を感じる細胞(視細胞(しさいぼう))は、おもに色を感じる錐体(すいたい)と、明暗を感じる杆体(かんたい)から構成され、錐体には赤(あか)錐体、緑(みどり)錐体、青(あお)錐体の3種類のあることが知られています。
 先天色覚異常は、各錐体系の先天的な異常によるもので、もっとも多い色覚異常です。先天赤緑異常は、男子の5%、女子の0.2%の頻度にみられ、第1異常(赤錐体系の異常)、第2異常(緑錐体系の異常)とがあり、青錐体系の異常は0.002~0.007%とまれです。
 錐体に含まれる視色素の異常によるものが色弱(しきじゃく)、視色素の欠損によるものが色盲(しきもう)に相当します。
 後天的な色覚異常は、角膜(かくまく)から大脳にいたる視覚の伝達経路のどこの異常によっても生じる可能性があります。
●夜盲(やもう)
 夜盲とは、明るいところではよく見えるのに、暗いところでは見えにくくなる状態をいいます。
 光を感じる網膜の細胞(視細胞)には、杆体と錐体と呼ばれる2種類の細胞があります。杆体はおもに明暗を感じる細胞であり、錐体は色を感じる細胞です。杆体は網膜全体に分布していますが、錐体は黄斑部(おうはんぶ)にのみ高密度に分布しています。
 夜盲とは、杆体の機能のみが低下し、錐体は正常の機能を保っている状態です。網膜色素変性症(もうまくしきそへんせいしょう)(「網膜色素変性症」)やビタミンA欠乏症(「ビタミンA、カロテンと代謝異常」のビタミンA欠乏症(夜盲症、鳥目)でみられます。
 しかし最近は、夜間の照明が明るいため、夜盲を自覚することは少なくなっています。
眼精疲労(がんせいひろう)
 眼精疲労とは、たんなる目の疲労(目を休めることにより容易に回復する状態)ではなく、眼痛(がんつう)、頭痛、悪心(おしん)などをともなう、永続的な目の疲労感をいいます。
 遠視、乱視や左右の度のちがい(不同視(ふどうし))、不適切なめがねの装用、調節や輻輳(ふくそう)(寄り目にする力)の障害のほか、精神的な原因や緑内障(りょくないしょう)などの目の病気が原因である場合もあります。
●複視(ふくし)
 単一のものが2つに見える状態をいいます(コラム複視」)。片方の目をかくすと複視がなくなる場合(両眼複視)と、片方の目をかくしても複視がなくならない場合(片方の目でも2つに見える状態。単眼複視)とがあります。
 単眼複視は、乱視などの屈折異常(「屈折異常とは」)や白内障(はくないしょう)(「白内障(白そこひ)」)などによって生じますが、両眼複視は、斜視、目を動かす筋肉の異常、脳・神経の異常などによっておこります。
●飛蚊症(ひぶんしょう)
 蚊(か)が飛んでみえたり、糸くずが飛んでみえたりし、目を動かすにつれて、同時に、あるいは少し遅れて、それらが動くように感じるのが飛蚊症です。
 硝子体(しょうしたい)中の混濁(こんだく)によって、目の中に光が入ったときに、その影が網膜上に写ることからおこります。
 白い大きな紙や、青空などを見ているときに気づくことが多く、背景が暗かったり、色や形が異なった対象を見ているときには飛蚊症に気づきにくくなります。
 硝子体の加齢変化によることが多いのですが、糖尿病や網膜裂孔(もうまくれっこう)によって生じる硝子体中への出血などによる場合もあります。
●変視症(へんししょう)、大視症(だいししょう)、小視症(しょうししょう)
 ものの一部あるいは全体がゆがんで見える状態を、変視症といいます。
 ゆがみと同時に、あるいはゆがみをともなわずに、ものが大きく見える状態を大視症、小さく見える状態を小視症といいます。
 眼底(がんてい)(網膜)の異常だけでなく、脳の異常やヒステリーなどでもおこることがあります。
●光視症(こうししょう)
 暗闇(くらやみ)などで光が眼内に入ってこないにもかかわらず、目の中で光を感じる状態をいいます。
 大部分は、網膜への牽引力(けんいんりょく)が硝子体によってはたらいた場合におこりますが、片頭痛(へんずつう)をともなっている場合などは、大脳の血管(けっかん)れん縮(しゅく)によっておこっていることがあります(閃輝性暗点(せんきせいあんてん))。
●虹視症(こうししょう)
 電灯や月などを見たときに、そのまわりに虹(にじ)のような輪が見える状態をいいます。
 角膜の浮腫(ふしゅ)(むくみ)や混濁による場合が多く、緑内障のための高眼圧による角膜浮腫の特徴的な症状とされています。

◎視機能(しきのう)に関連しない症状
●充血(じゅうけつ)
 眼球が赤くなることを、充血といいます。
 充血には、結膜(けつまく)や強膜(きょうまく)の血管の怒張(どちょう)(腫(は)れ)による、いわゆる充血と、出血とがあります。
 目の表面をおおっている結膜は、白目(しろめ)の部分である球結膜(きゅうけつまく)(眼球結膜(がんきゅうけつまく))とまぶたの裏側にある瞼結膜(けんけつまく)(眼瞼結膜(がんけんけつまく))とに分けられます。
 出血は通常、球結膜の血管が破れて、血液が結膜と眼球(強膜)の間にたまります。出血のない部分との境目がはっきりしています。
 結膜炎による充血では、球結膜と瞼結膜の両方が同時に充血します。細菌やウイルスによる結膜炎では、眼脂(がんし)(めやに)や異物感を、アレルギー性の結膜炎では、かゆみをともなうことが特徴です。
●眼脂(がんし)(めやに)
 眼脂は、結膜炎(けつまくえん)(「結膜炎とは」)などにみられる分泌物(ぶんぴつぶつ)をいいます。
 結膜炎の原因によって、眼脂の性状は異なります。細菌性結膜炎やクラミジアによる結膜炎では膿性(のうせい)あるいは粘液膿性(ねんえきのうせい)、ウイルス性結膜炎では水様性あるいは粘液性、アレルギー性結膜炎では白色粘液性あるいはゼリー状を呈します。
●流涙(りゅうるい)(流涙症)
 目が潤んで、涙(なみだ)がたまったように感じることを、流涙と呼びます。
 涙(涙液(るいえき))の分泌が過剰である場合と、涙液の排泄障害(はいせつしょうがい)が原因となっておこります。
●乾燥感(かんそうかん)(ドライアイ)
 目の表面(角膜、結膜)は、常に涙におおわれ、その粘膜(ねんまく)が保護されています。
 目の乾燥感は、涙腺(るいせん)から分泌される涙の減少や、涙液の蒸発量が増大することからおこります。
 とくにコンピュータやワープロなどの作業をしていると、まばたきの回数は減少します。また、目を大きく開いているために、目は乾燥しやすくなります。
●羞明(しゅうめい)
 羞明とは、光をまぶしく感じる状態であり、角膜炎(かくまくえん)(「単純ヘルペス角膜炎(角膜ヘルペス)」、「帯状ヘルペス角膜炎」、「アカントアメーバ角膜炎」、「びまん性表層角膜炎」、「乾性角結膜炎」)、虹彩毛様体炎(こうさいもうようたいえん)(「虹彩炎/虹彩毛様体炎」)、先天緑内障(「先天緑内障」)などでみられます。
●異物感(いぶつかん)
 目の表面には、知覚をつかさどる神経があり、この知覚神経が限局性に(ある部分にかぎって)刺激されて痛みを感じている状態が、異物感となります。その結果、目の中に異物が入っているような感じがします。
 結膜、角膜に異物が実際に存在する場合や、眼瞼内反(がんけんないはん)(「眼瞼内反」)や睫毛乱生(しょうもうらんせい)(「睫毛乱生」)のように、睫毛(まつげ)が角膜に接触していることから、異物感を感じます。
 しかし、異物などによって、角膜表面に傷がある場合(角膜上皮障害(かくまくじょうひしょうがい))は、異物がなくなった後も、角膜の知覚神経が刺激され、異物感の残る場合があります。
 また、結膜炎などのように角・結膜の上皮(表面)が不整であることから生じる場合もあります。
●掻痒感(そうようかん)(かゆみ)
 目にかゆみを感じることであり、アレルギー性結膜炎(「アレルギー性結膜炎(アレルギー性鼻結膜炎)」)、春季カタル(「春季カタル」)などのアレルギー疾患にみられます。
●眼痛(がんつう)
 眼痛には、深部痛(しんぶつう)、穿刺痛(せんしつう)、圧痛、頭痛をともなう痛みがあります。
 眼痛は、おもに眼内あるいは眼周囲組織の炎症、三叉神経痛(さんさしんけいつう)によっておこります。
 頭痛をともなう眼痛は、屈折異常などによる眼精疲労とともにおこる場合がありますが、急性の場合は、緑内障発作によることもあります。
●眼球突出(がんきゅうとっしゅつ)
 眼窩(がんか)(眼球を囲む骨に囲まれた部分)の内容物が、さまざまな原因によって増加し、眼球が前方へ突出した状態をいいます。
 眼窩内の腫瘍(しゅよう)、炎症(感染など)、血管の異常、出血によっておこります。また、甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)によっておこる場合もあります。
●眼瞼腫脹(がんけんしゅちょう)(まぶたの腫(は)れ)
 眼瞼の腫脹は、眼球、眼窩内の炎症、眼瞼腫瘍、霰粒腫(さんりゅうしゅ)や麦粒腫(ばくりゅうしゅ)などの眼瞼の炎症によっておこります。
 また、全身の浮腫の一部として生じる場合もあります。

出典|小学館
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