立て板に水(読み)タテイタニミズ

デジタル大辞泉 「立て板に水」の意味・読み・例文・類語

いたみず

よどみなく、すらすらと話すことのたとえ。⇔横板に雨垂れ
[類語]口賢い口上手口達者口巧者口八丁口八丁手八丁話し上手口器用口調法口利口口がうまい流暢快弁達弁雄弁能弁舌を振るう言い募る言いまくるまくし立てる言い尽くす言い立てる述べ立てる口がほぐれる舌が回る口角泡を飛ばす舌端火を吐く激語滔滔とうとう喋喋ぺらぺらべらべら弁が立つ一瀉千里

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精選版 日本国語大辞典 「立て板に水」の意味・読み・例文・類語

たていた【立板】 に 水(みず)

  1. 水の流れの速いこと。
    1. [初出の実例]「流の早事立板(タテイタ)に水を懸に似たり」(出典源平盛衰記(14C前)二三)
  2. 弁舌の流暢なさまや滔々とたて続けにものを言うことのたとえ。
    1. [初出の実例]「たていたに水をかくるやうにはなりまらすまひ程に」(出典:虎明本狂言・伊呂波(室町末‐近世初))

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ことわざを知る辞典 「立て板に水」の解説

立て板に水

弁舌がりゅうちょうで、よどみなく話すこと。また、たて続けにものを言うことのたとえ。

[使用例] 彼女は立板に水を流すように十五分ほど何かベラベラしゃべったが何を言っているのか僕にはほとんど解らなかった[夏目漱石*倫敦消息|1901]

[解説] 現在では、もっぱら弁舌の形容に使われますが、古くは、水の流れの速いことやものごとが滞りなくすすむことの形容としても使われました。

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