立憲民主党(日本)(読み)りっけんみんしゅとう(にほん)

知恵蔵の解説

立憲民主党(日本)

民進党の分裂によって、2017年10月に誕生した新党。枝野幸男(代表)が、民進党から離脱したリベラル派の議員を率い、第48回衆議院議員総選挙を前に立ち上げた。結党の理念は「自由」「共生」「未来への責任」。既得権や癒着の構造と闘う改革政党であることをうたい、「自由と民主主義に立脚した立憲主義を守る」「共生社会をつくる」「未来への責任-改革を先送りしない」「人への投資で持続可能な経済成長を実現する」「国を守り国際社会の平和と繁栄に貢献する」ことを目指す。立党時の執行委員は、代表の枝野幸男、代表代行の長妻昭、副代表の近藤昭一・佐々木隆博、幹事長の福山哲郎、国会対策委員長の辻元清美。
選挙戦では、立憲主義による「まっとうな政治。」をキャッチフレーズに、原発ゼロ、消費税率の維持、集団的自衛権の行使を認める安保法制反対などを訴え、森友・加計学園問題などでも揺れる安倍政権への批判票の最大の受け皿となった。結党会見からわずか20日間ながら、55議席を獲得(公示前は15議席)。希望の党(50議席)、共産党(12)、日本維新の会(11)を上回って、野党第1党に躍進した。
なお、小池百合子(東京都知事)が代表を務めていた希望の党は、民進党から多数の議員が合流し、公示前には一大旋風を起こしたが、安倍政権との明確な対立軸を打ち出せず、自民党の補完勢力という批判を浴びて失速した。立憲民主党から出馬した前職候補者の大半は、小池代表が求めた憲法改正・安保法制容認の「政策協定」に従わず、希望の党から入党を拒否された元・民進党の議員だった。

(大迫秀樹 フリー編集者/2017年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

立憲民主党(日本)
りっけんみんしゅとう

日本の政党。2017年(平成29)10月の衆議院選挙前に、民進党の枝野幸男(えだのゆきお)(1964― )ら護憲・リベラル系議員を中心に結党された。総務省届出の正式略称は「民主党」であるが、報道機関は「立憲」「立民」などと略すこともある。立憲主義と草の根民主主義を結党の理念とし、外交・安全保障政策では平和主義や専守防衛を掲げる。格差是正、原発ゼロ、消費増税反対、選択的夫婦別性の導入などを公約とする中道左派政党である。知る権利の明文化など憲法改正の必要性は認めているが、憲法第9条の改正には反対している。本部は東京都千代田区平河町(ひらかわちょう)。代表は枝野が務め、2018年2月時点で所属国会議員は61人(衆院55人、参院6人)。おもな所属議員は元首相の菅直人(かんなおと)、元衆院副議長の赤松広隆(あかまつひろたか)(1948― )、元厚生労働相の長妻昭(ながつまあきら)(1960― )、元民進党代表の蓮舫(れんほう)(1967― )らで、旧社会党や市民運動家の出身者が多い。国政選挙では共産、社民党などと候補者・選挙区調整などの野党共闘を実施しており、連合内では旧総評系を中心に立憲民主党を支持する産業別労働組合が多い。
 2017年の衆院選を控え、東京都知事の小池百合子(1952― )は改革保守主義を掲げる希望の党を立ち上げ、民進党代表の前原誠司(1962― )は事実上希望の党への合流を決めた。しかし小池が政策や理念で民進党出身議員を選別する方針を打ち出したため、これに反発するリベラル系議員の受け皿として同年10月3日に結党した。同年の衆院選では78人の公認候補を擁立し、衆院では、議員数を選挙前の15から55へ増やして野党第一党となった。[矢野 武]

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