コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

 こうがい

7件 の用語解説(笄の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説


こうがい

「髪かき」の意味で,中国では簪 (かんざし) と同一であった。男子の笄は小刀や短刀の鞘に差して髪の乱れを整えるのに用いた。平安時代初期,女性に「笄始め」の儀式が定められ,後期には棒の形になったことが『類聚雑要抄』から知られる。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

けい【笄】[漢字項目]

[音]ケイ(漢) [訓]こうがい
かんざし。かんざしをさす。「笄年/加笄」

こう‐がい〔かう‐〕【×笄】

《「かみかき(髪掻)」の音変化》
髪をかき上げるのに使った、箸(はし)に似た細長い道具。銀・象牙などで作る。
女性の髷(まげ)に横に挿して飾りとする道具。金・銀・水晶・瑪瑙(めのう)・鼈甲(べっこう)などで作る。
刀の鞘(さや)の差表(さしおもて)にさしておく篦(へら)状のもの。髪をなでつけるのに用いる。
笄髷(こうがいわげ)」の略。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

笄【こうがい】

日本髪用の髪飾。もと髪をかき分ける用具で男女とも用いた。男性はふつう刀の鞘にはさんだ。女の笄が髪飾となったのは桃山期以降で,下げ髪をこれに巻きつけて結髪した。髷(まげ)に挿して,見える部分だけに彫りや蒔絵(まきえ)・花飾などが施されることが多い。
→関連項目一宮長常後藤祐乗三所物

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

こうがい【笄】

髪飾の一種。笄は平安時代中期の《和名抄》には加美賀岐(かみかき)という名でみえている。これは毛筋立の一種で,鬢(びん)の毛を整える用具である。《源氏物語》《宇津保物語》には笄の名がみえ,中世の貴族や武士は守刀に差し込み,携帯し,女性も懐中に入れて,ともに髪搔き用具としたものであろう。近世には,刀の鞘に組み込む形式になった刀装具に笄が用いられている。これも武士の整髪というはじめの目的から,しだいに形式化されたものといわれる。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

こうがい【笄】

〔「髪搔かみかき」の転〕
髪を整えるための道具。毛筋を立てたり、頭のかゆいところをかいたりするための、箸に似た細長いもの。男女ともに用いた。象牙・銀などで作る。
江戸時代の女性用髪飾りの一。髷まげなどに挿す。金・銀・鼈甲べつこう・水晶・瑪瑙めのうなどで作る。
刀の鞘さやに挿しておく、金属性の篦へらのようなもの。本来整髪具だが、中世以降は装飾用。
錨銲びようかんの別名。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


こうがい

女性の髪飾りの一種で、棒状をなしているのが特色である。最上級品はべっこうでつくられ、象牙(ぞうげ)、金銀の蒔絵(まきえ)のなかには螺鈿(らでん)を施したものもある。まがい物のべっこうは馬爪(うまのつめ)でつくられ、色はべっこうに比べると淡い。最近は、合成樹脂に薄いべっこうを張り合わせたものもある。だいたいその形は細長い棒状で、両端を角切りにしたり、楕円(だえん)形にしたり、なかには花笄といって差し込み式になって、両端に手の込んだ牡丹(ぼたん)などの花を細工したものもある。また大きな耳かきを細工したものもある。花笄は、婚礼の際に花嫁が文金高島田に挿すもので、松竹梅や鶴亀(つるかめ)をあしらった寿(ことぶき)模様が多いのは、髪飾りとして一段と華やかにするためである。また日常生活では、若い人たちは笄の一方だけに花鳥の飾りをつけるのを普通とした。
 元来、笄は、当初は女性よりも男性の用いるもので、髪かきとして用いられた。つまり冠帽をかぶっていた時代には頭髪が蒸れ、また戦乱が日夜打ち続くようになってからは絶えず冑(かぶと)をかぶっていたため、髪をかく必要があり使われ始めたことによる。頭をかくために、柔らかく曲げられる金属が用いられた。女性が用いるようになったのは、江戸時代になって下げ髪を始末するためであり、笄を利用した髪形の笄髷(まげ)の発生につながる。江戸時代初期の材料は、鯨(くじら)や鶴の脛骨(けいこつ)が用いられ、べっこうが用いられたのは元禄(げんろく)時代(1688~1704)、蒔絵は8代将軍徳川吉宗(よしむね)の享保(きょうほう)の改革(1716~45)以後である。
 笄の華やかな発達は、遊里と関係が深く、仏像の光背のように挿すようになったのは寛政(かんせい)の改革(1787~93)以後で、錦絵(にしきえ)の世界からこれを知ることができる。そして、民間でも2本挿すのが普通となったばかりでなく、上方(かみがた)では笄ざしというものを紙でつくり、これを、髪を結うときに髷の下に結び付けて、この中に通すようになった。明治になって、日本髪よりも手早く簡単に結える束髪(そくはつ)が流行してから、しだいにその影が薄くなったが、それでもその命脈は、第二次世界大戦までは年配者の間にわずかに残っていた。[遠藤 武]
『喜田川守貞著『類聚近世風俗志』(1934・更生閣) ▽貴志孫太夫稿本『鵜真似草子』(安政年間・国立国会図書館本)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

笄の関連キーワード髪掻き・髪搔き御垣身欠き鰊炭掻き耳掻きカミカゼビールカミカミスルメ石川県金沢市上柿木畠上貝塚上川原

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone

笄の関連情報