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管絃祭 かんげんさい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

管絃祭
かんげんさい

広島県廿日市市厳島神社で旧暦 6月17日に行なわれる海上渡御の祭り。平安貴族たちが邸内の池や川に船を浮かべて管弦を奏していたのを,平清盛が神慮を慰めるために厳島神社に移したのが始まりと伝わる。午後4時に出御祭があり,大鳥居前から,御鳳輦(ごほうれん)を乗せた御座船呉市阿賀町と広島市江波町の船に曳航されて出発し,管弦を奏しながら対岸の地御前神社に向かう。途中,御迎船に導かれて地御前神社に着くと神事と管弦があり,その後島に戻って,長浜神社,大元神社,本社前,客人神社の各所で管弦を奏で,深夜に還御となる。管弦は,三絃(和琴琵琶),三鼓(羯鼓太鼓鉦鼓),三管(,笳〈→篳篥〉,)を用いて合奏し,唐楽催馬楽朗詠などを奏でる。

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デジタル大辞泉の解説

かんげん‐さい〔クワンゲン‐〕【管絃祭】

広島県の厳島神社で、陰暦6月17日の夜に行う祭礼。神輿(みこし)を船に安置して、海上で管絃を吹奏する。
京都府の車折(くるまざき)神社で、5月に行う祭礼。三船(みふね)祭。
[補説]書名別項。→管絃祭

かんげんさい【管絃祭】[書名]

竹西寛子長編小説。広島での被爆体験を主題とした作品。昭和53年(1978)刊行。同年、第17回女流文学賞受賞。

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大辞林 第三版の解説

かんげんさい【管絃祭】

広島県厳島神社で、陰暦6月17日に行う祭り。夕方の満潮時に御輿みこしを船に据え、雅楽を奏しながら諸神社を巡り神事を行う。
京都府車折神社の三船祭みふねまつりの別名。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

管絃祭
かんげんさい

神事には往々にして管絃を奉奏することが行われるが、とくにその規模を大きくして神輿(みこし)を船中に奉安し、管絃を吹奏して神霊をなぐさめる神事。広島県廿日市(はつかいち)市宮島町の厳島(いつくしま)神社、福井県敦賀(つるが)市の金崎宮(かねがさきぐう)などで行われている。
 厳島神社の管絃祭は毎年旧暦の6月17日夜行われる。神事は前段階として旧暦6月5日に市立祭(いちたてさい)の舞、11日に大鳥居内の州浜(すはま)を掘る御州掘(おすぼり)の神事、16日に御船組(おふなぐみ)、試乗の式が行われ、17日当夜は御船3隻を並べ、中央に神輿を奉安し、神職、伶人(れいじん)などが陪乗して管絃を吹奏し、曳船(ひきふね)3隻によって御座船を引き、あとに御供船が従うという祭列を組む。まず廊嘴(したさき)から出御し、大鳥居をくぐり、地御前(ちのごぜん)神社に至って神事を行うもので、還幸のとき、長浜神社、大元(おおもと)神社、大鳥居内の客(まろうど)神社の前でも祭りが行われる。この日有ノ浦から大元浦あたりまで幾千の灯火がともされ夜祭りを彩る。[吉井貞俊]

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世界大百科事典内の管絃祭の言及

【厳島神社】より

…中世末に本宮棚守職の棚守房顕が大内・毛利氏と結んで権勢を持ち,供僧を率い弥山(みせん)を管理した大聖院や社殿の修理造営権を握った大願寺とともに近世まで神社の諸事を統轄した。祭礼は春秋の例祭のほか,旧6月17日夜対岸の地御前(じごぜん)神社(外宮)に渡御する管絃祭,旧7月18日の玉取祭などがある。また平安時代以来の舞楽が奉納され,お島巡り(お烏喰(おとぐい))式も伝存する。…

※「管絃祭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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