(読み)キズナ

デジタル大辞泉 「絆」の意味・読み・例文・類語

き‐ずな〔‐づな〕【×絆/×紲】

人と人との断つことのできないつながり。離れがたい結びつき。「夫婦の―」
馬などの動物をつないでおく綱。
[類語]かかわりかかりあいゆかりえんえにしよしみ関係つながり縁故縁由つて

はん【絆】[漢字項目]

人名用漢字] [音]ハン(呉)(漢) バン(慣) [訓]きずな ほだし ほだす
〈ハン〉つなぎとめるひも。束縛するもの。きずな。「羈絆きはん脚絆きゃはん
〈バン〉つなぎとめる。「絆創膏ばんそうこう

きずな[人工衛星]

JAXA宇宙航空研究開発機構)と情報通信研究機構共同開発した通信衛星WINDSウインズ愛称。平成20年(2008)2月に打ち上げ。アジア・太平洋地域の離島や山間地域における高速・大容量のデータ通信サービスの提供、災害時の通信手段の確保遠隔診断などを目的とする。一般家庭向けに下り155Mbps、上り6Mbps、直径5メートルクラスのアンテナを利用すると、最大1.2Gbpsのデータ通信を行うことができる。

ほだ【×絆】

ほだし3」に同じ。
「縄に掛かり、足へ―をはめて居る」〈伎・四千両

ふもだし【×絆】

ほだし(絆)」に同じ。
「馬にこそ―かくもの」〈・三八八六〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「絆」の意味・読み・例文・類語

ほだし【絆】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「ほだす(絆)」の連用形の名詞化 )
  2. 馬の足などをつなぐこと。馬の足になわをからませて歩けないようにすること。また、それに用いるなわ。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
  3. 自由に動けないように人の手足にかける鎖や枠(わく)など。手かせ。足かせ。ほだせ。ほだ。
    1. [初出の実例]「夜中独り坐して経を誦す。鏁(ホタシ)忽ちに自ら解けて地に落ちぬ」(出典:冥報記長治二年点(1105)中)
  4. 人の心や行動の自由を束縛すること。人情にひかれて、自由に行動することの障害となること。また、そのようなもの。
    1. [初出の実例]「あはれてふことこそうたて世の中を思ひはなれぬほだしなりけれ〈小野小町〉」(出典:古今和歌集(905‐914)雑下・九三九)

き‐ずな‥づな【絆・紲】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 馬、犬、鷹(たか)などの動物をつなぎとめる綱。〔十巻本和名抄(934頃)〕
  3. 人と人とを離れがたくしているもの。断つことのできない結びつき。ほだし。
    1. [初出の実例]「妻子といふものが、無始曠劫よりこのかた生死に流転するきづななるがゆゑに」(出典:平家物語(13C前)一〇)
    2. 「人々の回向を受け仏の御国に到らんと、思へば思へば此世のきづなはふっつと思ひ切たぞや」(出典:浄瑠璃・五十年忌歌念仏(1707)下)

ふもだし【絆】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 馬の足をつなぎとめておく綱の類。ほだし。
    1. [初出の実例]「馬にこそ 布毛太志(フモダシ)掛くもの 牛にこそ 鼻縄はくれ」(出典:万葉集(8C後)一六・三八八六)
  3. (ふんどし)一種

ほだ【絆】

  1. 〘 名詞 〙ほだし(絆)〔牢獄秘録(17C中)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「絆」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 11画

[字音] ハン・バン
[字訓] きずな・つなぐ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(半)(はん)。〔説文〕十三上に「馬の(ちふ)(きずな)なり」とする。すべて紐(ひも)状のもので束縛することを羈絆(きはん)という。

[訓義]
1. きずな、ほだし、馬の足をつなぐひも。
2. つなぐ、つなぎとめる。

[古辞書の訓]
〔和名抄〕絆 保太之(ほだし) 〔名義抄〕絆 ホダシ・ホダス・マダラカナリ 〔立〕絆 ホダシ・シリクタ・マダラカナリ

[熟語]
絆驥・絆羈・絆・絆拘・絆縄・絆縛・絆翻
[下接語]
絆・羈絆・脚絆・圉絆・系絆・拘絆・絶絆・馬絆・羅絆・連絆・籠絆

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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