続く(読み)ツヅク

デジタル大辞泉 「続く」の意味・読み・例文・類語

つづ・く【続く】

上代は「つつく」か》
[動カ五(四)]
前からの状態や行為などがとぎれたり変わったりしないでそのままつながる。「晴天が―・く」「にらみ合いが―・く」
同じものが隣り合った状態でずっと連なる。「家並みが―・く」「だらだら坂が―・く」
ある事柄のあとに、間をおかず他の事柄が連なる。物と物とが切れ目なくつながる。「授賞式に―・いて祝賀パーティーを行う」「応接間と勉強部屋とが―・いている」「次ページに―・く」
同じ物事が次々に起こる。ある事柄が前の事柄のすぐあとに起こる。「不幸が―・く」「地震に―・いて津波が起こる」
順位が、すぐそのあとである。次ぐ。「宰相に―・く実力者」
途切れず、あとに従う。「前の人に―・いてお降りください」
通じる。「ローマへ―・く道」
持ちこたえる。「学費が―・かない」
[動カ下二]つづける」の文語形
[類語](1引き続く打ち続く続ける継続する持続する連続後続続行存続永続長続き尾を引く/(2連なるつながる連続する並ぶ/(4相次ぐたび重なる重なる継起する続発する連発する続出する

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「続く」の意味・読み・例文・類語

つづ・く【続】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 カ行五(四) 〙 ( 古くは「つつく」か )
    1. 時間的、空間的に、途切れることなく同じ状態が長く保たれる。長く連なる。絶えまなくつながる。絶えずうけつぐ。継続する。
      1. [初出の実例]「なよび気色ばみたる振舞をならひ侍らねば、人づてに聞え侍るは、言の葉もつつき侍らず」(出典:源氏物語(1001‐14頃)椎本)
      2. 「爰はひとつはたらきてとおもふ手代はなくて、迚もつづかぬ家なればと」(出典:浮世草子・西鶴織留(1694)六)
    2. 前の物や事柄に、時間的、空間的な間を置かずに、すぐ後に来る。後に従う。また、前の事柄に時間的な間を置かずに、すぐ後に起こる。連続する。
      1. [初出の実例]「とり都々伎(ツツキ) 追ひくるものは もも草に せめより来たる」(出典万葉集(8C後)五・八〇四)
      2. 「又山川判官が郎等二人、橋桁を渡て継(ツヅヒ)たり」(出典:太平記(14C後)一四)
    3. 切れ目なく他の所につながる。通じる。接する。連絡する。
      1. [初出の実例]「いよいよ鳴りとどろきて、おはしますにつづきたる廊に、落ちかかりぬ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)明石)
    4. 他の物事の次に位置する。次の位を占める。次ぐ。
      1. [初出の実例]「つづいてみへしは本田の二郎、其外の侍共」(出典:浄瑠璃・出世景清(1685)一)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙つづける(続)

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