普及版 字通 「署(漢字)」の読み・字形・画数・意味
署
常用漢字 13画
(旧字)
人名用漢字 14画
[字訓] やくしょ
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(者)(しや)。〔説文〕七下に「部なり」とあり、分別部居の意とする。字が网(あみ)に従うことについて、「各网屬するるなり」(段注本)という。〔国語、魯語〕に「は位の表(しるし)なり」とあり、表識を樹(た)てることから、官署・署識(しよし)の意となる。古くは(著)といったらしく、〔詩、斉風、著〕「我をに俟(ま)つ」の〔伝〕に「門のなり」とみえ、そこは門の詰所である。が垣によって外部を遮する意の字であることから考えると、・は門のあるところで、そこに守衛の詰所があった。その詰所がの原義であろう。
[訓義]
1. 門の詰所、門のところ。
2. つかさ、つかさの位置、つかさのしるし、門表をしるす、やくしょ。
3. くらい、役をわりあてる、くばる、部署。
4. かきあらわす、題署する。
5. 署名。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 シルス・カキシルス・オク・ツカサ・ナシルス・アミ・クハフ
[語系]
・zjiaは同声。は詰所で、人の集まりひかえるところ。預・豫(予)jiaも声近く、ことに備える意。の本字は、あるいは闍zjyaであろうかと思う。と同声。闍(いんと)は曲城。城隅にあり、出町への出入のところであった。
[熟語]
署押▶・署額▶・署函▶・署銜▶・署記▶・署欠▶・署字▶・署事▶・署書▶・署職▶・署正▶・署置▶・署中▶・署長▶・署拝▶・署尾▶・署府▶・署分▶・署榜▶・署名▶・署門▶・署理▶
[下接語]
廨署・官署・偽署・局署・禁署・区署・公署・寺署・自署・親署・簽署・代署・題署・府署・部署・分署・坊署・本署・蘭署・連署
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報