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薬売 くすりうり

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百科事典マイペディアの解説

薬売【くすりうり】

室町期の職人絵《七十一番職人歌合》にその姿が描かれる。売薬行商は近世に発達し,越中富山を筆頭に大和丹波市付近,備中(びっちゅう)総社周辺,越後西蒲原(かんばら)地方などを本拠とした。
→関連項目行商訪問販売

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世界大百科事典 第2版の解説

くすりうり【薬売】

草根,木皮の薬草類や熊の胆などから精製した売薬の行商人。民間医療の長い経験を経て,秘伝の製造元が成立してきた。なかでも著名な越中富山の薬売の起源は元禄年間(1688‐1704)といわれ,近世末には数十種の薬が全国に普及し,藩の最大の物産となり,明治以後さらに盛行した。ほかに奈良県丹波市(たんばいち)(現,天理市)付近,岡山県総社市周辺,新潟県西蒲原地方も,売薬行商の本拠地として知られる。これら売薬業の発展は,配置売薬(略して置薬)という特異な販売法の創案による行商組織による。

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世界大百科事典内の薬売の言及

【立山】より

…近世には岩峅寺が20余坊,芦峅寺が姥(うば)堂,閻魔(えんま)堂を中心として30余坊の宗教集落を形成し,主として前者は出開帳,後者は勧進という形態をとって信仰の流布につとめてきた。 芦峅寺の場合は全国的な規模で師檀関係を結び,冬季の檀那回りには,立山権現の護符のほか,立山リンドウ(胃腸薬),湯の草,熊の胆,山人蔘(やまにんじん)など各種の薬を土産としており,それが富山の薬売りの源流をなしたこと,また立山曼荼羅(まんだら)を持ち歩き絵解きを行い,立山地獄のようすや立山権現の霊験を説き聞かせている点は注目される。芦峅系の立山曼荼羅に強調されている姥堂,閻魔堂,そこで行われた布橋灌頂(ぬのはしかんぢよう)の行事は特筆されるべきものである。…

【出稼ぎ】より

…東北・日本海側の単作地帯で多くみられ,農閑期の過剰労働力解消のための副業的出稼ぎである。薬売,茶売などの行商人もこれに類似している。もう一つは,紡績・製糸・織物工業などの農村からの出稼ぎ女工である。…

【針】より

…江戸時代には,針の生産は京都のほか大坂堺筋,江戸京橋・新橋など各地で行われた。なかでも越中(富山)氷見(ひみ)の針は,紙風船とともに富山の薬売りの土産品とされ,サイズの違うもの5本ほどが紙に包んで配られた。また広島の針は,18世紀前半ころから南京針の製法をとり入れて普及したものといわれ,近代に入って,広島市を中心にミシン針も加えて工業的に大量生産され,その大部分は海外に輸出される。…

【訪問販売】より

…化粧品,医薬品,一部の医薬部外品など,顧客の状況に合わせてきめ細かな指導がなされ,販売員は定期的に家庭を訪問して回る。日本で古くから行われている富山の薬売はこの方面のはしりである。実際に商品を持ち歩かず,パンフレットその他を示して売買契約をするものに,乗用車,ベッド,百科事典などがある。…

※「薬売」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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