西塔は過去四回にわたり火災に遭った。最初は正暦五年(九九四)に伽藍が類焼した(高野春秋)ときと考えられる。「鳥羽上皇高野御幸記」天治元年(一一二四)一〇月三〇日条に、奥院礼殿での理趣三昧の席で「仰云、造立西大塔、可復旧基之由」とあり、大治二年(一一二七)一一月白河法皇・鳥羽上皇臨席のもと、座主勝覚を導師に西塔および東塔の落慶供養が修された(「高野山検校帳」又続宝簡集)。
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…その後豊臣,徳川2氏が寺領を寄進して諸堂の復興を助け,1636年(寛永13)には根本中堂の復興が成り,しだいに旧観に復した。園城寺日吉大社
[堂塔]
近江,山城2国にわたる広大な山上の寺域は三塔(東塔,西塔,横川(よかわ)),十六谷に分かれる。東塔は,東・西・南・北・無動寺の五谷より成り,もっとも早く開かれた寺域で,一山の本堂である根本中堂をはじめ,大講堂,戒壇院,文殊楼,総持院,浄土院(最澄の廟所),無動寺等がある。…
※「西塔」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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