高層雲(読み)コウソウウン

デジタル大辞泉 「高層雲」の意味・読み・例文・類語

こう‐そううん〔カウ‐〕【高層雲】

十種雲形雲級)の一。灰色がかった厚い雲で、ほとんど全天を覆う。2キロ以上の上空に現れる。略号はAs。朧雲おぼろぐも。→雲級
[類語]巻雲巻積雲巻層雲高積雲乱層雲層積雲層雲積雲積乱雲

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精選版 日本国語大辞典 「高層雲」の意味・読み・例文・類語

こうそう‐うんカウソウ‥【高層雲】

  1. 〘 名詞 〙 中層または上層の雲。一〇種雲形の一つ。灰色・薄墨色のベール状の雲。普通は全天をおおい、薄いときは太陽や月がおぼろに見える。ふつう二~七キロメートルの中層にみられるが、上層までひろがっていることが多い。おぼろ雲。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「高層雲」の意味・わかりやすい解説

高層雲
こうそううん

記号As。曇り空の原因となる雲で、雨や雪が降ることが多い。温暖前線に沿って暖気が上昇するときに対流圏中層(高度2~7キロメートル)に発生する。厚さは数百メートル、水平方向には数百キロメートルの広がりをもつ。何層にも重なっている場合が多い。水滴氷晶雪片が混ざっており、持続的な降水をもたらすことがある。雲が薄い場合でも太陽はぼんやりとしか見えないので、おぼろ雲、どんより雲などとよばれる。この雲には暈(かさ)(ハロー)は生じない。

[木村龍治]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「高層雲」の意味・わかりやすい解説

高層雲
こうそううん
altostratus

中層雲に属し,縞や筋のあるベール状の。略号 As。雲の上部氷晶で,下部は水滴,中間部は氷晶と過冷却水滴からなる。通常上空 2~7km以上の高さに現れ,灰色または薄墨色をしていて全天を覆うことが多く,ときには上層まで広がっていることが多い。また,半透明状の高層雲があるとき,太陽や月はぼんやりと見える。天気が崩れるときに現れる雲で,厚くかつ低くなると乱層雲となる。日本の俗称では,おぼろ雲ともいわれる。

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百科事典マイペディア 「高層雲」の意味・わかりやすい解説

高層雲【こうそううん】

2000m以上の上空に現れ,灰色または薄青みがかった雲で一様な層をなす。縞(しま)または繊維のような外観を示すことも多い。雲の薄い部分を通して太陽を見ると,すりガラスを通して見るようにぼんやり見える。十種雲形の一つで,国際式略記号はAs。
→関連項目中層雲

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