日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
コリンズ(William Wilkie Collins)
こりんず
William Wilkie Collins
(1824―1889)
イギリスの小説家。風景画家ウィリアム・コリンズWilliam Collins(1788―1847)の長男。少年時ブルワー・リットンに心酔し、小説『アントニーナ』(1850)を書く。1851年弁護士資格を獲得。同年ディケンズを知り、彼の雑誌に寄稿、この親交を通じて互いに影響を受ける。コリンズの小説は緻密(ちみつ)な筋立てに優れ、『白衣の女』(1860)は圧倒的な世評を得た。目の痛風に悩まされ、そのため体験したアヘン常用癖が『月長石』(1868)の謎(なぞ)解きの鍵(かぎ)に生かされている。
[佐野 晃]
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