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秋田市寺内に鎮座。旧国幣小社。武甕槌(たけみかづち)命,大彦命をまつる。武の神。旧佐竹藩時代には〈御国十二社〉のうちで神領60石。中世の安東氏時代にも古四王権現として崇敬された。平安後期に秋田城鎮護四天王寺と習合し本山派修験の古四天王寺と称した。830年(天長7)の地震で倒壊した四王堂は当社の前身で,当時四天王寺の寺内鎮守の地位にあったと認められる。さかのぼれば《日本書紀》斉明天皇条の秋田浦の神で,これが阿倍氏勢力と接触し,北陸の神高志(越)王と結合したのであろう。例祭5月8日。北陸や東北に同名の神社が多く,社殿が重文の秋田県大曲市(現,大仙市)の古四王神社,新潟県津川町(現,阿賀町)の古四王神社などの諸社が著名。胡四王,腰王,故将などと書く社の例もある。
執筆者:新野 直吉
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秋田市寺内(てらうち)字児桜(こざくら)に鎮座。武甕槌命(たけみかづちのみこと)、大彦命(おおひこのみこと)を祀(まつ)る。創建年代不詳。社伝では、崇神(すじん)天皇の代に四道(しどう)将軍の大彦命が北辺鎮護の神として武甕槌命を祀り、のち阿倍比羅夫(あべのひらふ)が大彦命を合祀(ごうし)し古四王と称して崇(あが)めたと伝える。古代、秋田城の鎮守であり、のち古四王大権現(だいごんげん)と称して信仰を集め、藩政時代には社領60石を寄せられた。旧国幣小社。例祭は5月8日で、この日にはその年の豊凶を占う糊付矛(のりつけぼこ)の特殊神事が行われる。同名の神社が日本海沿いの新潟、山形、秋田および岩手の各県に分布している。
[高橋美由紀]
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