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…これに対して水田耕作は弥生時代以後の人々の生活に決定的な役割をあたえた。もちろん弥生時代人も,その後の古墳時代,奈良時代等々の人々も,その生活の基盤がすべて水田耕作にあったわけではなく,狩猟や漁労,採取経済にもかなりの部分依拠していたことはまちがいない。弥生時代についていえば,銅鐸にみえる狩猟の図や出土する多量の石鏃はその一端を示している。…
…一般的な意味で古墳とよびうる墳墓は,世界各地において国家的統一の初期に出現している。日本では弥生時代につづく時代に,古墳の築造が盛行したので,その時代を古墳時代とよんでいる。そこであらためて,古墳という語は,世界中に通用する普通名詞であるのか,日本の古墳のみをさす固有名詞に近いものか,という問題が生じてくる。…
…古墳時代は弥生時代に継続する時代である。弥生時代に始まった農耕生活は,比較的はやく,日本の大部分の地域にひろがっていったが,さらに鍬,鎌などの農具に鉄の刃先を使用するようになるまでには,若干の年月が経過した。…
…遺体あるいはそれを納めた棺は,そのまま床下,屋外,野外,洞窟,岩陰などに土葬することもある。また,崖や斜面にうがった横穴(よこあな)やそれに続く墓室(中国後漢代の崖墓(がいぼ),日本古墳時代の横穴),垂直に掘り下げてから水平方向に掘った横穴(南ロシア青銅器時代の地下式横穴墓,宮崎・鹿児島県の地下式横穴),地下の坑道の壁面にうがった横穴(ローマの初期キリスト教徒の墓所であるカタコンベ)に納めることもある。石,塼(せん),木などで構築した墓室内に棺を納めることも多い(石室,塼室墓)。…
※「古墳時代」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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