デジタル大辞泉
「結婚」の意味・読み・例文・類語
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けっ‐こん【結婚】
- 〘 名詞 〙 男女が夫婦となること。夫婦の縁を結ぶこと。婚姻。
- [初出の実例]「凡結婚已定。無レ故三月不レ成。〈略〉女家欲レ離者聴之」(出典:令義解(718)戸)
- 「男に向って、君はこの婦人と結婚するにつきて、不同意あらずやと問ふ」(出典:仏国風俗問答(1901)〈池辺義象〉婚姻の儀)
- [その他の文献]〔漢書‐霍光伝〕
結婚の語誌
「婚姻」と同様、漢籍に典拠を持つ語で、日本ではともに平安時代から用いられていたが、「結婚」は一般的ではなかったと見え、古辞書類に登載されているのは「婚姻」だけであった。「結婚」の使用例が多く現われるようになるのは、明治時代以降である。
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知恵蔵
「結婚」の解説
結婚
最近における出生低下の主要因は未婚化、晩婚化現象の進行である。1970年代から男女とも初婚年齢は上がり続けており、男子は2006年で30.0歳、女子は28.2歳。高等教育への進学率の上昇や女性の地位向上などのほかに、非正規雇用者の増加、パラサイト・シングル、サテライト・シングルの考え方が定着してきていることが要因にある。結婚件数の変化を見ると、72年の110万件をピークに減少が続いていたが、88年以来増加傾向にあり、上下動を繰り返しながら、06年には73万0971件となった。結婚形態は55年には63%が見合い結婚だったが、次第に恋愛結婚が増加、02年では見合い結婚は2%にまで減少。国際結婚が増加し、75年には1%程度であったが、06年では6%まで上昇、特に夫が日本人のケース(全結婚の4.9%)が急増している。非婚型カップルと呼ばれる新しいパートナーシップの出現に加え、結婚前に妊娠するケース(=できちゃった婚。最近では授かり婚、ダブルハッピーなどの代替造語も使われる)が20年間で2倍増となっており、結婚を取り巻く環境が急変している。一方、離婚件数は、71年に初めて10万件を超え、83年には約18万件まで増加した。その後、上下動を繰り返し、90年から連続的に増加傾向にあり、02年では28万9836組となって1899年以来の人口動態統計史上、最多件数となった。その後4年連続で減少、06年は25万7475件。06年の離婚率(人口1000人に対する離婚件数)は2.04であり、02年以来低下しているものの、フランスの1.90(02年)よりも高く、スウェーデンの2.39(02年)に迫る勢いである。長期間結婚した後の熟年離婚の割合が増加傾向にあり、75年から95年までの期間で、結婚期間20年以上の離婚は5%から16%へと急増、近年はほぼ横ばい状態で推移している。この横ばい状態は、07年4月から始まった離婚時の年金分割制度の開始を待ったためという憶測もある。
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結婚
けっこん
Slub
ポーランドの作家 W.ゴンブローウィチの戯曲。3幕3場。 1946年作。第2次世界大戦中,夢と現実のはざまで,いつの間にか王となっている父の王座を奪い,婚約者との結婚式をみずから挙げようとしながら,最終的には親友を言葉の力で殺してしまうポーランド人兵士を描いた作品。形式優先の旧世界から個人尊重の現代世界への移行を表わす象徴として結婚を位置づけ,変貌をとげていく人間の実存の問題をグロテスクな風刺で扱っている。
結婚
けっこん
Les Noces
バレエ・カンタータ。『婚礼』とも訳される。作詞・音楽 I.ストラビンスキー。振付 B.ニジンスカ。 1923年パリでディアギレフ・バレエ団によって初演。合唱や叫びを伴ったもので,ロシアの古式にのっとった農民の婚礼とその祝宴を描く。ロイヤル・バレエ,ド・バジルのロシア・バレエ団などで再演。 65年改訂版が J.ロビンズ振付でアメリカン・バレエ・シアターの公演で上演され好評を得た。
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普及版 字通
「結婚」の読み・字形・画数・意味
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結婚〔バレエ〕
ロシア出身の舞踊家・振付家ブロニスラヴァ・ニジンスカによるバレエ(1923)。原題《Les noces》。初演はセルゲイ・ディアギレフ率いるバレエ・リュス。ほかに、モーリス・ベジャール版、イリ・キリアン版が知られる。
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結婚
婚姻。夫婦となること。血縁関係のない男女が、永続的に社会的、経済的、人間的、また生活的結びつきを持つことです。結婚の意志を固めた男女は結婚式・披露宴をあげ、婚姻届を役所に提出します。
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世界大百科事典(旧版)内の結婚の言及
【婚姻】より
…ナヤールでは通ってくる男は1人とは限らなかったので,いわゆる[一妻多夫婚]であった。さらに〈夫〉は男とは限らず,アフリカでは女どうしの結婚の慣習をも認めている部族がある。たとえばナンディ族(ケニア)で,息子をもたない未亡人は,嗣子を得るため,普通の結婚と同じ形式にしたがって〈妻〉を迎える。…
【中華人民共和国】より
…家庭ではテレビの地位が上昇しつつあり,続きものの人気番組でも始まると,通りはひっそりとなる。
[結婚,葬式]
婚姻法(1980年9月修正)では,男子は満22歳,女子は満20歳以上で結婚できることになっているが,人口対策や住宅問題から晩婚が奨励され,都会では男27~28歳,女25歳前後で結婚というのが多い。結婚を急ぎすぎると,勤務先の指導者から説諭されるし,だいいち住宅の配給が受けられない。…
【離婚】より
…その社会で承認されている結婚関係(日本民法では婚姻という)を,生存中に解消すること。単なる同棲や内縁とみなされる男女関係の解消は,これに含まれない。…
【ストラビンスキー】より
…この初期の三大バレエ音楽は,ロシア民謡風の4音ないし5音の旋律,従来の拍節構造によらない自由なリズム,斬新なオーケストレーション,コラージュ風の構成法を用いており,新しい音楽的空間と音楽的時間を生みだした。 第1次世界大戦の開始によって祖国に戻れなくなったストラビンスキーは,バレエ曲《結婚》やオペラ《きつね》などで民族主義的な方向をおし進めると同時に,これまでの大編成のオーケストラを縮小し,明白な調性と簡潔明瞭なリズムによる〈新古典主義〉に徐々にスタイルを変化させていった。《[兵士の物語]》《プルチネラ》《管楽器群のためのシンフォニーズ》《管楽八重奏曲》は,新古典主義時代の代表的な作品で,ロシア的な色彩はうすくなり,ヨーロッパの17,18世紀の古典的なスタイルが模倣・借用されている。…
【ニジンスカ】より
…21年同バレエ団に復帰してからは古典の改訂(《眠れる森の美女》)や新作の上演に目ざましい成果を見せ,バレエ史上まれな女性振付師となった。兄の作風をつぐ《結婚Les noces》(1923,音楽ストラビンスキー),ローランサンの美術の特徴を巧みに生かした《牝鹿Les biches》(1924,音楽プーランク)が代表作。38年以降アメリカに定住し,子弟の養成につとめた。…
※「結婚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」