二十二史箚記(読み)ニジュウニシサッキ

デジタル大辞泉 「二十二史箚記」の意味・読み・例文・類語

にじゅうにしさっき〔ニジフニシサツキ〕【二十二史箚記】

中国の歴史評論書。趙翼著。36巻。史記から明史に至る二十二史記事比較研究し、精密な考証を加えている。

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精選版 日本国語大辞典 「二十二史箚記」の意味・読み・例文・類語

にじゅうにしさっき ニジフ‥【二十二史箚記】

中国の歴史評論書。清の趙翼著。三六巻。史記から明史に至る二十二史の記事を比較研究し、精密な考証を加えている。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「二十二史箚記」の意味・わかりやすい解説

二十二史箚記
にじゅうにしさっき
Er-shi-er-shi-zha-ji; Êrh-shih-êrh-shih cha-chi

中国の正史二十四史)の異同校勘,指摘し,さらに盛衰を論評した書。清の趙翼著。36巻。二十二史には実際は『史記』『(前)漢書』『後漢書』『三国志』『晋書』『宋書』『南斉書』『梁書』『陳書』『魏書』『北斉書』『周書』『隋書』『南史』『北史』『旧唐書』『唐書』『旧五代史』『五代史』『宋史』『遼史』『金史』『元史』『明史』の二十四史が含まれ,正史の通読に代わりうると評価するものもあって,同じ趙翼の著作陔余叢考』とともに広く読まれている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「二十二史箚記」の意味・わかりやすい解説

二十二史箚記
にじゅうにしさっき

中国歴代正史から約550の問題を選んで解説した書。清(しん)の趙翼(ちょうよく)著。36巻。長く中国史入門書として愛読された。1795年の自序、1800年の銭大昕(せんたいきん)、李保泰(りほたい)の序がある。名著評判が高く、日本でも1862年(文久2)頼襄(らいのぼる)(山陽)らの序を加えて刊行され、『続国訳漢文大成』に収められ、日本の東洋史学成立の大きな動力となった。名文でありまた適確な内容をもっている。

増井経夫

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「二十二史箚記」の解説

『二十二史箚記』(にじゅうにしさっき)

中国の歴代正史の解説書。清の趙翼(ちょうよく)の著作。36巻。1795年の著者の序がある。二十二史に『新唐書』『新五代史』を加えて,互いの矛盾した記事を比較研究し,歴史上の問題点を約500の項目に分けて述べている。

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