デジタル大辞泉
「鰻」の意味・読み・例文・類語
うなぎ[映画]
今村昌平監督・脚本による映画の題名。平成9年(1997)公開。原作は吉村昭の小説「闇にひらめく」。不倫した妻を殺した中年男と、自殺未遂をした若い女の交流を描く。出演、役所広司、清水美砂、倍賞美津子ほか。第50回カンヌ国際映画祭パルムドール、第21回日本アカデミー賞最優秀監督賞受賞。
むなぎ【×鰻】
「うなぎ」の古形。
「夏痩せに良しといふものそ―捕り喫せ」〈万・三八五三〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
うなぎ【鰻】
〘名〙
① ウナギ科の魚。美味で
栄養価が高く、特に夏の
土用の丑の日に食べる習慣がある。からだは円筒状に細長く、全長一メートルにもなる。背、尻、尾の各ひれは連続している。うろこは退化して
皮下に埋没し、
表皮は厚く粘液におおわれているので、すべってつかみにくい。体色はふつう暗褐色または黒褐色。産卵場はマリアナ諸島西方の北赤道
海流域の
中層である。卵は
孵化(ふか)してまもなく、透明で扁平な
ヤナギの葉の形をしたレプトセファルス幼生となる。この幼生は海流に乗って約半年間漂い、岸に近づくと変態し、シラスウナギ、さらにハリウナギと呼ばれる
幼魚となって河川をさかのぼる。日本各地の河川、
湖沼、内湾などにすむ。北海道以南の日本各地、朝鮮半島、中国、台湾に分布するが、日本の太平洋側の北部と日本海側には少ない。静岡、愛知、三重などで養殖されている。まうなぎ。むなぎ。まむし。うな。《季・夏》 〔観智院本名義抄(1241)〕
② ウナギ属の総称。世界に一〇数種あり、ヨーロッパ、アメリカ産のものはバーミューダ諸島沖の中層が産卵場である。
[語誌](1)奈良・
平安時代は「むなぎ」で、「
万葉‐三八五三」の家持歌に「石麻呂
(いしまろ)にわれ物申す
夏痩に良しといふ物ぞ
武奈伎(むなぎ)取り食せ」があって、古来鰻が栄養価の高い食品とされたことがわかる。これ以降、伝統的な和歌に詠まれることはなく、俳諧や狂言などに、庶民の食生活を描く素材として取り上げられる。
(2)調理法としては、室町時代に鮓
(すし)や蒲焼が行なわれるようになり、これらを「宇治丸」と称した。
うな【鰻】
※人情本・花筐(1841)初「夫(そ)んなら慈母(おっかア)、今こそ鰻(ウナ)にでも被成(おし)な」
むなぎ【鰻】
※万葉(8C後)一六・三八五三「石麻呂に吾れ物申す夏やせによしといふものそ武奈伎(ムナギ)取りめせ」
おなぎ【鰻】
〘名〙 「うなぎ(鰻)」の変化した語。〔かた言(1650)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
鰻 (ウナギ)
学名:Anguilla japonica
動物。ウナギ科の遡河性魚
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報