出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
エチオピア北部にある古都。標高2100メートルのエチオピア高原上に位置する。人口1万7753(1984)。4世紀のエザナ王の時代に最盛期を迎えたアクスム王国の首都であった。同王国はビザンティン帝国の後押しで南アラビアやペルシアに侵入し、首都アクスムはアフリカ内陸から運ばれてくる象牙(ぞうげ)の集散地として栄えた。30メートルに及ぶオベリスク、防塞(ぼうさい)を備えた宮殿、石の王座、溜池(ためいけ)、ダムなどが建設され、貨幣の製造や田畑の灌漑(かんがい)まで行われた。しかし7世紀のイスラム勃興(ぼっこう)とともに急激に衰亡した。コプト教会の大聖堂があり、聖地となっている。1980年、世界遺産の文化遺産(世界文化遺産)に登録された。
[諏訪兼位]
…エチオピア高原北部のアクスムAxum(Aksum)に都を置いた商業王国。この地にはすでに紀元前から,アラビア半島南部に住むセム語族のサバ語を話す諸族が紅海を渡って移住してきていた。…
… アムハラ族はエチオピアの支配層でもあって,誇り高い人々である。彼らはアクスム王国の子孫であり,故ハイレ・セラシエ皇帝はソロモン王とシバの女王の子孫と主張した。彼らは選ばれた民として4世紀にはキリスト教を受容した。…
※「アクスム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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