デジタル大辞泉
「カシミア」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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カシミア
- 〘 名詞 〙 ( [英語] cashmere )[ 異表記 ] カシミヤ
- ① インドのカシミール地方およびチベット原産のカシミア山羊の軟毛を用いて綾織りに織った織物。ししゅうや縫取りを施して精妙な伝統的文様を表わす。のちにはカシミア山羊の毛と羊毛の混紡糸を用いても織られるようになった。
- [初出の実例]「舶来カシメヤの供給は、需用に応ずること能はず殆むど品切の姿となりしかば」(出典:風俗画報‐二二一号(1900)流行門)
- ② 梳毛(そもう)織物の一つ。経(たていと)に絹糸、梳毛糸または綿糸、緯(よこいと)に良質の梳毛糸を用いて織ったもの。美しく柔らかい感触で軽い。高級服地用。
- [初出の実例]「海老茶(えびちゃ)のカシミアの袴」(出典:青春(1905‐06)〈小栗風葉〉春)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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カシミア
cashmere
カシミアヤギの毛およびそれを使用した斜文織の高級薄地毛織物。語源はカシミアヤギの原産地であるインドのカシミールに由来する。カシミアヤギはチベット,モンゴル,中国,インド,イラクなどに産し,きわめて細く柔らかい良質の毛をもつ。柔毛と剛毛に分け,柔毛は織物に,剛毛は芯地に用いられる。ヨーロッパで 1790年代から 1820年代にカシミール地方産カシミア織ショールが古代風の服装の1つとして流行した。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内のカシミアの言及
【ヤギ(山羊)】より
…(2)[マーコール]markhor(C.falconeri)(イラスト)アフガニスタン,ヒマラヤ,チベットの山岳地帯に分布し,ときには平地にもすむ野生ヤギで,角は大きくらせん状。毛用種のアンゴラ種,カシミア種がこれから生まれたといわれているが,ベゾアールとの交雑種に由来したものも数多い。(3)ヨーロッパノヤギEuropean wild goat(C.prisca)すでに絶滅してしまったが,北スペインや南フランスなどの平地に分布していたもので,ヨーロッパ南東部で家畜化され,現在ヨーロッパで見られるらせん状の角をもつヤギの原種と考えられている。…
※「カシミア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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