化学辞典 第2版 「アミノ糖」の解説
アミノ糖
アミノトウ
aminosugar
グリコサミンともいう.糖のヒドロキシ基の一部がアミノ基に置換された単糖の総称.天然には,生物の多糖,ムコ多糖,糖タンパク質,糖脂質などの構成成分として存在し,アミノ基はアセチル化,硫酸化,グリコリル化されたものが多い.おもなアミノ糖には,N-アセチルグルコサミン,N-アセチルガラクトサミン,N-アセチルノイラミン酸,ムラミン酸などがあり,キチンはN-アセチルグルコサミンの重合体である.母乳中のビフィズス因子,感染機作に関与する細胞壁,血液型決定物質などの成分でもある.多様なアミノ糖がストレプトマイシン,カナマイシンなどの抗生物質や微生物の多糖の成分として見いだされ,50種類以上が知られている.2位にアミノ基をもつものは,エルソン-モルガン法によって検出される.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報