エナメル(英語表記)enamel

翻訳|enamel

デジタル大辞泉 「エナメル」の意味・読み・例文・類語

エナメル(enamel)

塗料の一。エナメルペイントと、ラッカー顔料を入れて作ったラッカーエナメルとがある。
金属・陶器ガラス器などの表面に焼きつけるガラス質の塗料。また、琺瑯ほうろうのこと。
エナメル革のこと。
[類語]塗料ペンキペイントラッカーワニス

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精選版 日本国語大辞典 「エナメル」の意味・読み・例文・類語

エナメル

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] enamel )[ 異表記 ] イナメル
  2. (金属や陶器の表面に焼きつける)ガラス質の顔料。琺瑯(ほうろう)。〔舶来語便覧(1912)〕
  3. 電線などに塗る、絶縁用の)ワニス。
  4. 油性ワニスに顔料を練り混ぜたペイントの総称。乾燥が速く、塗膜は平滑で光沢に富み、固く、密着性が大きい。エナメルペイント。
    1. [初出の実例]「金属製の顔にエナメルを塗ったやうな堅い堅い肖像よりは」(出典:自画像(1920)〈寺田寅彦〉)
  5. エナメルがわ(━革)」の略。
    1. [初出の実例]「エナメルの靴には、もう、うっすりほこりがたかってゐる」(出典:絵本(1930)〈永井龍男〉)
  6. エナメルしつ(━質)」の略。
    1. [初出の実例]「いなめるもし損ずれば歯の内部これより砕けてまた止むべからず」(出典:日本読本(1887)〈新保磐次〉六)

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改訂新版 世界大百科事典 「エナメル」の意味・わかりやすい解説

エナメル
enamel

金属板の表面をガラスの薄膜で保護したホウロウ(琺瑯)の別称着色顔料を入れた高い光沢を有するエナメルペイントの略称であり,また,マニキュアペディキュアをさすnail enamelの略称などとしても用いられる。
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化学辞典 第2版 「エナメル」の解説

エナメル
エナメル
enamel

顔料を含む塗料の総称.狭義には,油ペイント(俗称ペンキ)に対してエナメルペイントのこと.油ペイントはビヒクルとして乾性油またはボイル油を使うのに対して,エナメルペイントは樹脂(天然樹脂やロジン変性マレイン酸樹脂,フェノール樹脂などの合成樹脂)と乾性油を加熱重合し,溶剤乾燥剤を添加した油性ワニスをビヒクルとして用いる.

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百科事典マイペディア 「エナメル」の意味・わかりやすい解説

エナメル

エナメルペイントの略。また金属の表面を保護するガラス薄膜であるホウロウ(琺瑯)の別称。マニキュア(手指の爪の装飾)やペディキュア(足指の爪の装飾)のnail enamelの略でもある。
→関連項目エマイユ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エナメル」の意味・わかりやすい解説

エナメル
enamel

ほうろうのこと。フランス語ではエマイユ emailと呼ばれ,美術工芸では金属素地に装飾を目的として焼付ける,金属酸化物で着色されたガラス質の釉 (うわぐすり) ,また,その色釉を加熱して溶着させた七宝焼 (→七宝 ) の製品をいう。

エナメル
enamel

エナメル・ペイントの略。油性ワニスを媒材に用いた顔料で,木材,壁,金属製品に塗る光沢ペンキ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「エナメル」の意味・わかりやすい解説

エナメル
えなめる

エナメルペイント

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栄養・生化学辞典 「エナメル」の解説

エナメル

 →エナメル質

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のエナメルの言及

【七宝】より

…七宝焼の略。ホウロウ(琺瑯)ともいい,英語のエナメルenamel,フランス語のエマイユémailにあたる。金属の素地にガラス釉(ゆう)を焼きつけて装飾する工芸。…

【歯】より

…まず歯は歯冠と歯根に分けられる。歯冠は解剖学的にはエナメル質enamel(かつてはホウロウ質といわれた)でおおわれている範囲をいい,歯根はエナメル質を欠き,セメント質cementumでおおわれている範囲をいう。歯冠と歯根の移行部を歯頸といい,ふつう少しくびれていて,正常状態では自由歯肉で取り巻かれているので,歯冠の一部は歯肉縁下にある。…

【ホウロウ(琺瑯)】より

…鉄板などの金属板の表面に,ガラス質の被覆を高温で付けることによって,化学的な耐久性を増大させたもの。エナメルともいう。家庭用品などに使用される一般ホウロウと,化学工業の反応容器などに使用される産業用との2種類がある。後者は化学的耐久性を高めたもので,耐酸ホウロウ,グラスライニングなどがある。七宝(しつぽう)もホウロウの一種である。 フリットと呼ばれるガラス粉末と粘土やある種の有機物などの添加物との混合物に水を加えて,ボールミルで微粉砕した釉(うわぐすり)泥漿を,金属板の表面にスプレーガンで吹き付けるなどの手法で付着させ,乾燥後800~900℃の温度で熱処理をしてガラス粉末を融解させ,均一な薄膜にしたものである。…

【七宝】より

…七宝焼の略。ホウロウ(琺瑯)ともいい,英語のエナメルenamel,フランス語のエマイユémailにあたる。金属の素地にガラス釉(ゆう)を焼きつけて装飾する工芸。…

【ホウロウ(琺瑯)】より

…鉄板などの金属板の表面に,ガラス質の被覆を高温で付けることによって,化学的な耐久性を増大させたもの。エナメルともいう。家庭用品などに使用される一般ホウロウと,化学工業の反応容器などに使用される産業用との2種類がある。…

※「エナメル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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