赤いフェルトでつくられた円筒状で,小さな房飾を中心から垂らした帽子。おもにオスマン帝国時代のトルコで用いられ,トルコ語ではフェスfesとよばれる。この名称はモロッコのフェスで製作されたことに由来する。もともとモロッコ人がかぶっていたのがはじまりで,16世紀にオスマン帝国支配下のアルジェリアで船長や海賊が愛用した。1827年,オスマン帝国は軍事改革の一端として,陸軍の制帽としてこれを採用し,さらに政府の役人にも着用が命ぜられて一般化した。エジプトでは近代の改革運動を担った先進的知識人が一時これをかぶったが,トルコでは共和国成立後,トルコ帽の着用はイスラムの旧習を象徴するものとして禁止された。
執筆者:永田 真知子
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…緑色は預言者ムハンマドの子孫を示す色となり,赤色はバイユーミー教団のデルウィーシュのシンボルとなった。近代になるとターバンを巻く者をムアンマムといい,保守伝統派をなし,一方タルブーシュ帽(トルコ帽)をかぶる者はムタルバシュと呼ばれ,進歩派となり対立がみられたが,トルコでもケマル・アタチュルクが宗教人以外にはターバンを廃止させ,エジプトでは現在アズハルのシャイフや農村部の老人層が着けるのみとなった。【奴田原 睦明】
[帽子としてのターバン]
ヨーロッパで,このように長い布を巻いたかぶり物が婦人帽として流行したのは,19世紀の初期である。…
※「トルコ帽」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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