トレース(読み)とれーす

デジタル大辞泉 「トレース」の意味・読み・例文・類語

トレース(trace)

[名](スル)足跡痕跡の意》
原図薄紙などに透かして、敷き写すこと。「設計図トレースする」
登山で、踏み跡。また、その踏み跡をたどること。
コンピュータープログラムが実行されていく過程追跡し、誤りのある箇所を突き止めること。
農作物製品検査のため、生産加工流通などの工程を追跡すること。→トレーサビリティー
[類語](1写す書き写す書き取る転記する謄写する筆写する手写する書写する臨写する透写するなぞる転写する・拓本

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精選版 日本国語大辞典 「トレース」の意味・読み・例文・類語

トレース

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] trace 跡をたどるの意 )
  2. 設計図面、絵などの上に半透明の紙をのせて、鉛筆インク、墨などでなぞり、原画と同じ図面を作ること。〔モダン辞典(1930)〕
  3. 工程などの検査のため再度、前回と同じようにたどること。
  4. 物の軌跡をたどること。また、その軌跡。特に、登山で踏み跡。また、その踏み跡をたどること。スケートですべった跡にもいう。
    1. [初出の実例]「また弾丸と一緒に飛ぶことも、宇宙線のあとをトレースすることもできるのである」(出典:美学入門(1951)〈中井正一〉二)
  5. レコードの溝を正確にたどること。
  6. コンピュータで、プログラムに誤りが存在するが、その場所がどこにあるかが発見できないような場合に、プログラムを実行しながら変数の値の変化を次々に表示すること。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「トレース」の解説

トレース

プログラムの順番追跡プログラムが処理された順に、その実行状況を追跡・検査すること。ソフトウェアのデバッグなどの際に行う。デバッグ画像データの作成グラフィックスソフトで、スキャニングした画像などを下絵にしてなぞり、パス(線)のデータを作成すること。設計図などの作成に用いる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「トレース」の意味・わかりやすい解説

トレース(Camilo Torres Restrepo)
とれーす

トレス


トレース(Luiz Váez de Torres)
とれーす

トレス

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世界大百科事典(旧版)内のトレースの言及

【行列】より

cn=(-1)n×(Aの行列式)であり,Aの(i,j)成分をaijとすると,である。Aのトレースtraceという。 Aが正則なのは,cn≠0のときで,このとき, A-1=-cn-1(An-1c1An-2+……+cn-2A  +cn-1I)であるから,上の結果は逆行列の計算にも利用できる。…

【代数体の整数論】より

…またKに共役な体という。αに対して,をそれぞれ,αのトレースtrace,ノルムnormという。 代数体の重要な例として,二次体,円分体がある。…

※「トレース」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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