マラソン
[2] 〘名〙 (marathon)
陸上競技の
長距離競走。紀元前四九〇年、
アテナイの
勇士が
戦場のマラトンからアテナイまで走り続け、マラトンの
戦いでの
戦勝を報じて絶命したという
故事にちなむ
競技。
オリンピック競技など、正式の競技では四二・一九五キロメートルに統一されている。転じて一般に、耐久競争のことをいう。
マラソン競走。また、長い時間を費やしてなにかを行なうことのたとえにもいう。「マラソン交渉」 〔舶来語便覧(1912)〕
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デジタル大辞泉
「マラソン」の意味・読み・例文・類語
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マラソン
marathon
陸上競技の距離競走の一つ。 42.195kmの公認長距離走路を走り,その着順を競う。古代ギリシアのマラトンの戦いの勝報を,一兵士がアテネまで約 40kmを走り抜いて知らせて,落命したという故事によってできた競技で,近代オリンピック第1回大会 (1896) から実施されたが,現在の距離に定着したのは 1924年にパリで開催された第8回大会からである。日本には 1900年頃から伝わっていたが,1909年に神戸-大阪間の長距離競走を「マラソン」と称したのが始まり。走路には 5kmごとに飲食物供給所を置き,その中間にはスポンジポイントを設けて水を供給する。
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マラソン【Malathon】
アメリカのアメリカン・シアナミド(ACC)社によって開発された低毒性有機リン酸エステル系殺虫剤。商品名であるが,日本ではマラチオンmalathionとともに一般名として用いられる。殺虫力はパラチオンやスミチオンにやや劣ることが多いが,速効的で残効性が少ないのが特徴である。イネ害虫ツマグロヨコバイの防除に多用されたが,近年この種の害虫に抵抗性が生じてきている。他の有機リン酸エステル系殺虫剤と同様,神経系のアセチルコリンエステラーゼの活性を阻害することによって殺虫力を示す。
マラソン【marathon】
陸上競技の一種目。42.195kmを走る長距離のロードレース。前490年,アテナイがマラトンの戦でペルシアの大軍を破ったとき,一人の兵士がアテナイまでの約40kmの道を走って勝利を告げ,そのまま息絶えたという。1896年の近代オリンピック第1回大会(アテネ)が開かれる際,フランスの言語学者M.ブレアルがこの故事にならいオリンピック種目にマラソンを入れることを提唱,正式種目となった。このときはマラトンの古戦場からアテネの競技場まで約40kmだった。
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マラソン
マラトン(Marathon)▼紀元前四九〇年、ペルシャの大遠征軍が海路アッティカに上陸。これを迎えたギリシャ軍は、マラトンの野で重装歩兵によってペルシャ軍の撃破に成功。ギリシャ軍の兵士は、勝利の報を伝えるためにアテネまでの約四〇kmを走り抜いた。マラトンはアッティカ東海岸の小村であり、戦跡には戦死者の塚が現在も残っている。この故事にちなんで、一八九六年に第一回近代オリンピックがアテネで開催された時にマラソン競走が始まった。現行の距離四二・一九五kmが定められたのは、第八回パリ大会から。
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世界大百科事典内のマラソンの言及
【マラトンの戦】より
…マラトンの野に残る円墳(トロス)はアテナイ軍戦没者192名を弔った塚と信じられているが,近年発掘された〈プラタイアイ人の塚〉は発掘者の命名にもかかわらず,合戦との直接的関連性は薄い。なお近代オリンピックの競技種目マラソンは,勝利を告げる伝令が,〈われら勝てり〉と伝えて息絶えたという後代に生まれた伝承に基づく。ペルシア戦争【馬場 恵二】。…
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