久米島(町)(読み)くめじま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「久米島(町)」の意味・わかりやすい解説

久米島(町)
くめじま

沖縄県西部、島尻郡(しまじりぐん)の町。2002年(平成14)具志川(ぐしかわ)、仲里(なかざと)の2村が合併、町制施行し、久米島町となる。沖縄本島より西方100キロメートルに位置する久米島、および久米島の東端から奥武(おう)島海中道路で結ばれている奥武島、さらに400メートル東のオーハ島、久米島から北東に200キロメートル先の無人島である鳥島硫黄(いおう)鳥島)を含む。久米島―那覇(なは)間に定期航空便、フェリーによる定期航路がある。また夏季には東京羽田空港との間に直行便が就航する。主産業は農業で、サトウキビ作が中心である。近世琉球(りゅうきゅう)では蔵元(くらもと)(役所)が置かれ、跡地には石垣が残り、旧仲里間切蔵元石牆(きゅうなかざとまぎりくらもとせきしょう)として国の重要文化財に指定されている。このほかにも上江洲(うえず)家住宅、具志川城跡などの文化財や史跡をはじめ、景勝地も多く、リゾートホテルの建設などにより観光地化が進んでいる。久米島は県立自然公園に指定される。15世紀以来の伝統をもつ久米島紬(つむぎ)を特産する。面積63.65平方キロメートル(硫黄鳥島の面積2.50平方キロメートルを含む)、人口7192(2020)。

[編集部]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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