デジタル大辞泉 「付和雷同」の意味・読み・例文・類語 ふわ‐らいどう【付和雷同】 [名](スル)一定の主義・主張がなく、安易に他の説に賛成すること。「多数派に付和雷同する」[補説]「不和雷同」と書くのは誤り。[類語]矮人わいじんの観場かんじょう・同意・賛同・支持・賛成・雷同・便乗・聴従・適従・追随・追従・驥尾きびに付す・下手に出る・後塵を拝する・人の褌ふんどしで相撲を取る・尻馬に乗る 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「付和雷同」の意味・読み・例文・類語 ふわ‐らいどう【付和雷同・附和雷同】 〘 名詞 〙 一定の主義、主張をもたないで、やたらに他の説にわけもなく賛成すること。[初出の実例]「半ば面白半分、附和雷同的なものである」(出典:女工哀史(1925)〈細井和喜蔵〉一六) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
四字熟語を知る辞典 「付和雷同」の解説 付和雷同 主義主張を持たず、軽々しく他人の説に同調すること。 [活用] ―する。 [使用例] 低血圧のせいなのか、私は事件に対してわっと反応し、付和雷同してさわぐことができない。したがってワンテンポおくれてしまうのである[星新一*きまぐれ暦|1975] [使用例] あのお姑しゅうとめさんは頭の回転が鈍い人なんで、すぐに付和雷同する人やから。お姑さんもっとしっかりした人やったら、きっとわたしたち、彼女が死ぬまでいい友達やったと思う[米谷ふみ子*過越しの祭|1985] [使用例] 付和雷同の「単一の説」がどれだけ国を誤らせ、人々に厄やく災さいをもたらしてきたことか[筑ちく紫し哲也*ニュースキャスター|2002] [解説] 「付和」と「雷同」の合成語です。「付和」の「付」はその人の側がわにつくこと、「和」はその意見に合わせること。また、「雷同」は、雷の音に共振するように、人の意見に同調することです。 人の意見に賛成するだけなら悪いことではありません。ただ、「付和雷同」は、深い考えもなく同調するという、よくないニュアンスで使われます。 「付和」も「雷同」も中国語にあることばです。それが近代の日本語で「付和雷同」「雷同付和」と四字熟語になりました。同じように作られた類義語として、「風ふう靡び雷同」「盲従雷同」「雷同附随」「付和随行」などがあります。 付和雷同を痛烈に批判した文章としては、福沢諭吉の「丁てい丑ちゅう公こう論ろん」が有名です。明治維新の功労者だった西郷隆盛が、西南戦争を境に、手のひらを返すように全否定されたことに、福沢は憤いきどおりを示します。当時の新聞記者たちの態度を、「世間の噂話に雷同」するものだと、厳しい調子で論じています。 出典 四字熟語を知る辞典四字熟語を知る辞典について 情報