付属・附属・付嘱(読み)ふぞく

精選版 日本国語大辞典 「付属・附属・付嘱」の意味・読み・例文・類語

ふ‐ぞく【付属・附属・付嘱】

〘名〙
① (━する) 仏語。師が弟子に仏法の奥義を伝授して、後の世に伝えるよう託すること。
※勝鬘経義疏(611)流通説「帝釈是仏檀越。阿難是仏親侍。所以附嘱此二人也」 〔法華経‐見宝塔品〕
技芸を弟子に伝授すること。
※文机談(1283頃)五「ゐのくま殿、利秋が付属をうけさせをはします」
③ (━する) 財産を子孫などに譲り渡すこと。相続させること。また、主なものの一部となって受け継ぐこと。
※廬山寺文書‐天祿三年(972)五月三日・天台座主良源遺告「東板屋二宇 右、永奉属妙香房
今昔(1120頃か)二「家業及び妻子眷属を弟に付嘱して出家して山に入ぬ」
※信心録(ヒイデスの導師)(1592)四「ボンニン ノ コト ナリテ、ヲヤ ノ アクゴウ ヲ fuzocu(フゾク) スル ゴトク」
④ (━する) 主になるもの、本体となるものにつきしたがっていること。また、その人や、もの。「大学に付属する研究所
明月記‐治承五年(1181)三月一八日「家領等悉付属後家
弁内侍(1278頃)建長元年五月「堀河の内大臣ともみ、〈略〉ふそくさたひら、きんたた」
イボタの虫(1919)〈中戸川吉二〉「学習院だったか、付属だったかの小学校へ通ってゐる」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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