日本大百科全書(ニッポニカ) 「但東」の意味・わかりやすい解説
但東
たんとう
兵庫県北東部、出石郡(いずしぐん)にあった旧町名(但東町(ちょう))。現在は豊岡(とよおか)市の東端部を占める一地区。但馬(たじま)国の東端に位置する。旧但東町は1956年(昭和31)合橋(あいはし)、高橋、資母(しも)の3村が合併して町制施行。2005年(平成17)豊岡市に合併。国道426号、482号が通じる。周囲を500~800メートル級の山に囲まれ、旧町域の大部分は山地である。山地に発する小河川が出石川となり、やがて円山(まるやま)川へ合流する。小河川の谷底に集落が立地する。産業は京都西陣系統を引く但馬縮緬(ちりめん)、和牛飼育などがあり、米の裏作に栽培されたチューリップは県の主産地となり、球根の輸出も多い。そのほか、ピーマン、ウドを産する。
[二木敏篤]
『『但東町史』(1976・但東町)』