勾引・拘引(読み)こういん

精選版 日本国語大辞典「勾引・拘引」の解説

こう‐いん【勾引・拘引】

〘名〙
① 物を引き寄せること。人目を引くこと。
※菅家文草(900頃)一・翫梅華「梅樹花開剪白繒、春情勾引得相仍
※美術真説(1882)〈フェノロサ〉「特に人の心目を勾引すべきの主眼あり」 〔姚合‐送別友人詩〕
② 人をだまして連れ去ること。誘拐。
※東大寺文書‐永承三年(1048)四月一九日・源仲子解案「其後竊来、又以去年三月十五日夜勾引大鹿久友之妻女、并捜取数私財物又失了」
③ 人をとらえてむりに連れて行くこと。容疑者、被告人などを警察などに引き連れていくこと。
※花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉一〇「之を拘引(コウイン)するは、之を殺害すると一般、且つ今等の得失を論ずるの暇なし」
④ 裁判所が被告人や証人を一定の場所に引致し一時抑留する裁判、およびその執行。被告人が定まった住所をもたない場合などや、証人が召喚に応じない場合に、令状を発して行なう。
※国会論(1888)〈中江兆民〉「国会開会中は議士たる者、現行犯有るに非ざれば、如何なる嫌疑有るも本会の承認を経ずして、これを拘引(コウイン)するを得ず」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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