デジタル大辞泉
「塞」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ふさがり【塞】
- 〘 名詞 〙 ( 動詞「ふさがる(塞)」の連用形の名詞化 )
- ① あきがなくいっぱいになること。また、さしさわりがあること。さしつかえること。
- [初出の実例]「大事の娘をそそのかしふさがりのこの国へ」(出典:浄瑠璃・薩摩歌(1711頃)中)
- ② 陰陽家の用語で、大将軍・太白神・天一神などの凶神がいて、その方角をふさいでいること。この方角に向かって事を行なうことを忌む。
- [初出の実例]「東はさしあたりたる塞(フサガリ)の方也」(出典:金刀比羅本保元(1220頃か)中)
さい【塞・砦】
- 〘 名詞 〙
- ① 外敵の侵入を防ぐ国境の小城。とりで。出城(でじろ)。
- [初出の実例]「伏乞暫留二鎮所一、以守二諸塞一」(出典:続日本紀‐神護景雲三年(769)正月己亥)
- ② 「さいおう(塞翁)」の略。
- [初出の実例]「集まれば散ると悟った塞の馬」(出典:雑俳・柳多留‐一一五(1831))
そこ【塞・塁】
- 〘 名詞 〙 要害の地に設けてあるとりで。要塞(ようさい)。
- [初出の実例]「毎に、要害(ぬみ)の所に、堅く、塁塞(ソコ)を築けむ」(出典:日本書紀(720)敏達一二年是歳(前田本訓))
- 「とても勝べき軍ならずと一筋に皆思切たりけれは城を堅し塁(ソコ)を深くする謀(はかりこと)をも事とせす」(出典:太平記(14C後)一九)
ふたがり【塞】
- 〘 名詞 〙 ( 動詞「ふたがる(塞)」の連用形の名詞化 )
- ① ふたがること。ふさがり。
- ② 月経をいう。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「塞」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の塞の言及
【サカ】より
…前5世紀のペルシア戦争の際にペルシア側について参戦したサカは,とりわけ〈アミュルギオンのサカ〉とよばれた人々で,キルギスのステップに住み,尖り帽子,ズボン,独特の弓と短剣,戦斧を身につけた強力な部隊であった。なお中国史料の塞民族をサカにあてる説があるが疑わしい。【小谷 仲男】 時代が下って前1世紀ころサカ勢力は大月氏の西方移動におされて,西北インドに侵入した。…
【謹慎】より
…言動を控え,みずからを戒めることで,刑罰・制裁としても科せられた。江戸時代,慎(つつしみ)と称した公家・武士の閏刑(じゆんけい)(特定の身分の者や幼老・婦女に対し本刑の代りに科す刑)は,《公事方御定書》が規定する
塞(ひつそく),[遠慮]に類似の自由刑で,他出・接見などの社会的活動を制限することに実質的意義があったが,また名誉刑的な性格ももつ。幕末には大名処罰に隠居と併科された例が多くみられる。…
【閉門】より
…江戸幕府法では武士と僧に科せられる刑で,屋敷の門を閉じ,昼夜とも当人および内外の者の出入りを禁じ,ただ病気のときには夜中に医師を招き,また出火,類焼にあたっては消防,避難することは許されていた。自由刑と名誉刑との性質をもつ刑罰で,これより軽いものとして〈
塞(ひつそく)〉〈[遠慮]〉〈戸〆(とじめ)〉〈押込(おしこめ)〉があった。前2者は武士と僧に科するもの。…
※「塞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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