尼崎[市](読み)あまがさき

百科事典マイペディア 「尼崎[市]」の意味・わかりやすい解説

尼崎[市]【あまがさき】

兵庫県南東端,武庫(むこ)川と神崎川流域の低地を占め,大阪湾に臨む市。1916年市制。デルタ上に発達した中心市街は,かつて河港をもつ城下町で,綿作が盛んであったが,明治中期以後製紙,紡績,金属などの工場が立地,昭和以降阪神工業地帯の一中心となった。第2次大戦後も復興が早く,特に金属工業が盛んで鉄鋼・伸銅製品を多産,機械,化学,製菓の大工場も多い。工業用水くみ上げによる地盤沈下大気汚染が著しい。東海道本線山陽本線福知山線,阪急電鉄線,阪神電鉄線,名神高速道路が通じ,阪急神戸線沿線は住宅地域。市街地の中にかつての大物浦(だいもつうら)があり,市中央の広済寺には近松門左衛門の墓がある。1995年1月の兵庫県南部地震では死者48人,倒壊・焼失家屋3万408戸の被害をうけた。50.72km2。45万3748人(2010)。
→関連項目神崎福知山線細川高国

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