デジタル大辞泉
「振る」の意味・読み・例文・類語
ぶ・る【▽振る】
[動ラ五(四)]《
の接尾語が独立の動詞として用いられるようになったもの》えらそうに見せる。もったいぶる。気どる。「―・った態度」「―・って言うのじゃないが」
[接尾]《動詞五(四)段型活用》名詞や形容詞語幹などに付いて、そのようにふるまう、それらしいようすをする、などの意を表す。「学者―・る」「先輩―・る」「えら―・る」
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ふ・る【振】
- 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙 ( 「ふる(震)」と同語源 )
- ① 物の一端を持って何度も往復するようにはやく動かし、他の一端をゆり動かす。ふるう。
- [初出の実例]「韓国の 城の上に立たし 大葉子は 領布(ひれ)甫羅(フラ)す見ゆ 難波へ向きて」(出典:日本書紀(720)欽明二三年七月・歌謡)
- ② 全体を、前後または左右に数回すばやく動かす。
- [初出の実例]「さすがにあなかま、あなかまと、ただ手をかき、面をふり、そこらの人のあぎとふやうにすれば」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)
- ③ まき散らす。散布する。散らしかける。
- [初出の実例]「魚鳥ともに、無塩を切、塩をふり」(出典:庖丁聞書(室町末か))
- ④ 配り当てる。配当する。分担させる。当てる。つける。割りつける。配分する。
- [初出の実例]「火きりとて、〈略〉人々の奏するを、前左衛門佐基俊君のもとへふるとて」(出典:顕輔集(1155頃))
- 「傍にちゃんとデ
ルと仮名が振(フ)ってある」(出典:三四郎(1908)〈夏目漱石〉六)
- ⑤ 神霊を移す。遷座する。
- [初出の実例]「鹿島遠しとて、大和国三笠山にふり奉りて、春日明神と名づけ奉りて」(出典:大鏡(12C前)五)
- ⑥ みこしを勢いよくかつぎ動かす。神輿・神宝などを荒々しくかつぐ。
- [初出の実例]「奉レ振二神輿一」(出典:禁秘鈔(1221)下)
- ⑦ ( ①②のような動作をするところから ) 嫌って相手にしないようにする。すげなくする。特に男女の間で、冷淡にする。遊女が客の意に従わない。
- [初出の実例]「いかで、さつれなくうちふりてありしならん」(出典:枕草子(10C終)八六)
- 「我江戸にてはじめの高雄に三十五までふられ、其後も首尾せず、今おもへば惜ひ事哉」(出典:浮世草子・好色一代男(1682)三)
- ⑧ 失う。捨てる。また、勝負などで、初めから勝とうとする意欲を捨てる。
- [初出の実例]「今日の相撲を、振ってやらざなるまいわいの」(出典:浄瑠璃・関取千両幟(1767)二)
- ⑨ 勇みたたす。ふるいたたす。はげます。→ふりおこす。
- ⑩ 入れかえる。置きかえる。交換する。ふり換える。
- [初出の実例]「おなじ事に侍れば、一句ふりたりとおぼえ侍と申き」(出典:俳諧・梟日記(1698)七月一二日)
- ⑪ 動かして方向を少しずらせる。一方にかたよらせる。基準の状態から左右どちらかに位置を変える。
- [初出の実例]「もう一寸程、右の方へ振(フ)って見て貰ひたい」(出典:歌舞伎・黄門記童幼講釈(1877)五幕)
- ⑫ 薬・茶などを、煎じ出す。たてる。
- ⑬ 柵・塀・垣などを設ける。設置する。
- [初出の実例]「山手には二重三重の柵をふり」(出典:浄瑠璃・最明寺殿百人上臈(1699)含み状)
- ⑭ 歌舞伎の演技で、六方など踏んで花道をはいるときなど、手で種々の形をとる。
- [初出の実例]「鳴り物変って、花道を駄右衛門、振(フ)って入る」(出典:歌舞伎・独道中五十三駅(1827)二幕)
- ⑮ 江戸時代、供先を務める奴が、手を動かして伊達(だて)の形をしてみせる。
- [初出の実例]「御前が近い、せりあはず、下馬前をしてふりませい」(出典:浄瑠璃・薩摩歌(1711頃)上)
- ⑯ 陰部を露出する。ふんどしをせずにいる。
- [初出の実例]「坊主といふ者はをなごのやうな、いもじしてをるもんぢゃさかい、ふってをるもおなじことで」(出典:滑稽本・続膝栗毛(1810‐22)一二)
- ⑰ 謡曲の曲譜で、ある曲調にすることを示す。現在のフリまたはマワシに類する曲調にするものか。
- [初出の実例]「クル松の煙の、フル波寄する、江口の里に、ハル着きにけり着きにけり」(出典:世阿彌筆本謡曲・江口(1384頃))
- ⑱ せり市などで、せる。
- [初出の実例]「サア買たり、ふるぞ」(出典:浄瑠璃・伊達錦五十四郡(1752)三)
- ⑲ 為替・手形などを発行する。
- [初出の実例]「此金を名古屋にて東京へ為替に振りてもよろし」(出典:会社弁(1871)〈福地桜痴〉為替会社)
- ⑳ 将棋で、飛車を定位置から横に移す。→振飛車。
- ㉑ 本題に入るきっかけとして話す。話を導き出そうとする。「落語家がまくらをふる」「司会者が話題をふる」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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