握り鮨(読み)ニギリズシ

デジタル大辞泉 「握り鮨」の意味・読み・例文・類語

にぎり‐ずし【握り×鮨】

魚や貝などのたねを、小さく握り固めた鮨飯にのせた鮨。江戸前鮨
[類語]散らし鮨五目鮨ばら押し鮨巻き鮨手巻き鮨海苔巻き鉄火巻き河童巻き稲荷鮨茶巾鮨れ鮨姿鮨

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精選版 日本国語大辞典 「握り鮨」の意味・読み・例文・類語

にぎり‐ずし【握鮨】

  1. 〘 名詞 〙(す)をまぜた飯に新鮮な魚、貝、卵焼きなどをのせて握ったすし。江戸前ずし。にぎり。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「江戸、今製に握り鮓也」(出典:随筆・守貞漫稿(1837‐53)二八)

握鮨の補助注記

上方風の押鮨に対して、文化文政期に江戸で創始された早鮨。両国に店を開いた花屋与兵衛創始者という説がある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「握り鮨」の意味・わかりやすい解説

握り鮨
にぎりずし

一種江戸時代末期に両国の花屋与兵衛が酢飯(すめし)を使って考案したもの。最初は鮮魚介類を用いず,卵焼とでんぶおぼろ)が主であった。今日の江戸前鮨のようになったのは明治以降とみられる。大正時代頃までは屋台で供することが多かった。生(なま)あるいは調理した魚介を用い,辛みとして多くわさびを添えるのが特徴である。

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「握り鮨」の解説

にぎりずし【握り鮨】

すし飯一口大に握り、魚介類や厚焼き卵などのすしだねをのせたすし。◇「にぎり」と略す。

出典 講談社和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の握り鮨の言及

【江戸前】より

…江戸の目の前の場所の意で,ふつう東京湾内奥のその海でとれた新鮮な魚類をいい,転じて,生きのよい江戸風の事物をいうようになった。現在では握りずしの種の鮮度を誇示する語として,もっぱらすし屋がこれを用いている。しかし,《物類称呼》(1775)には〈江戸にては,浅草川,深川辺の産を江戸前とよびて賞す,他所より出すを旅うなぎと云〉とあり,《江戸買物独案内》(1824)を見ると,江戸前,江戸名物などととなえているのはすべてウナギ屋で,すし屋はほとんどが御膳と称している。…

【酢】より

…漬物用としては奈良時代にトウガンやアオナ(カブナ)の酢漬,ナスの酢かす漬の名を見ることができる。近世以後の新しい利用法としては,米飯に酢を加えて酢飯とする調理法の開発が重要で,これによって押しずし,握りずしといった美味な米飯料理が誕生した。 酢は,調味に使う場合はほとんど二杯酢,三杯酢,カラシ酢,ゴマ酢その他の合せ酢として用いられる。…

【すし(鮓∥鮨)】より

…前者はすしの原形とされるもので馴(な)れずし(熟(な)れずし)と呼び,現在の日本で代表的なのは〈近江(おうみ)のフナずし〉であろうが,東南アジアから中国の一部にかけてかなり広く行われているものである。後者は握りずしに代表されるもので,日本独特の米飯料理である。すしは,鮓,鮨,寿司,寿志,寿しなどと書かれるが,鮓と鮨のほかはすべて江戸中期以後に使われるようになった当て字であり,また,〈すもじ〉〈おすもじ〉というのは室町時代から使われた女房ことばである。…

※「握り鮨」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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