(読み)スシ

デジタル大辞泉 「鮨」の意味・読み・例文・類語

すし【×鮨/×鮓/寿司】

《形容詞「し」の終止形から》
塩をふった魚介類を飯とともに漬け、自然発酵によって酸味を生じさせたもの。れずし。生熟れ。 夏》
酢で調味した飯に、生、または塩や酢をふりかけた魚などの具を配した料理握りずし散らしずし蒸しずしなど。酢は暑さに耐えるので夏の食品とされた。 夏》
[類語]握り鮨散らし鮨五目鮨ばら押し鮨巻き鮨手巻き鮨海苔巻き鉄火巻き河童巻き稲荷鮨茶巾鮨れ鮨姿鮨

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鮨」の意味・わかりやすい解説


すし

魚肉や貝を使った代表的な日本料理の一つ。「酸(す)し」に由来し,鮓司,寿司とも書く。魚肉が自然に発酵し酸味を生じているのを利用して人工的につくるようになったといわれ,すでに7世紀頃の文献にみられる。現在の鮨は,熟れ鮨(なれずし)と早鮨(はやずし)に大別される。熟れ鮨は,魚肉と飯を数日から数ヵ月で発酵させるもので,ふな鮨,ますの姿鮨,あゆ鮨などがある。早鮨には一夜鮨と即席鮨があるが,前者は関西地方の押し鮨やさば鮨などで,後者は新鮮な魚介類でつくった握り鮨や巻き鮨,ちらし鮨,五目鮨,いなり鮨,茶巾(ちゃきん)鮨など,全国的に広くつくられている。鮨飯は白飯(→)よりやや硬めに炊き,熱いうちに合わせ酢(酢,塩,砂糖)を混ぜる。

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【すし(鮓∥鮨)】より

…後者は握りずしに代表されるもので,日本独特の米飯料理である。すしは,鮓,鮨,寿司,寿志,寿しなどと書かれるが,鮓と鮨のほかはすべて江戸中期以後に使われるようになった当て字であり,また,〈すもじ〉〈おすもじ〉というのは室町時代から使われた女房ことばである。鮓と鮨はともに古い漢字で,代表音は鮓がサ,鮨がシである。…

※「鮨」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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