朝日山(読み)アサヒヤマ

日本歴史地名大系 「朝日山」の解説

朝日山
あさひやま

宇治橋の東南約一キロの宇治川右岸に位置する。標高一二二メートル余。歌枕として知られるが、現在の朝日山がそのまま古来の名を伝えるものかは明らかでない。すなわち東に隣る槇尾まきのお山のいくつかの支峰や、北西隣の仏徳ぶつとく(離宮山)のほうが高く、また宇治橋付近からみて間近にみえるから、山名の移動があることも考えられる。朝日山の名は、山麓の真言宗恵心えしん院や宇治川を隔てて相対する平等院の山号にもなっている。


朝日山
あさひやま

[現在地名]鳥栖市村田町

九千部くせんぶ山の山脚と地溝状低地を北に挟み、平地に孤立する。標高一三三メートルの片岩からなる小山。頂上からの眺望はよい。「肥前風土記」の養父やぶ狭山さやま郷に「佐夜気悉さやけし」といわれるのはこの山のこととされる。東麓を安良やすろ川が流れ、南辺を近世には長崎街道が通る。村田鍋島家の私領で、成富兵庫茂安が松を植林したと伝えられ、幕末には調練場があった。

「肥前風土記」の養父郡に「烽壱所」とあるのは、この山のことと考えられ、遺構として明確なものはないが、頂上にある人工を加えたと思われる一〇〇坪ほどの平坦地がとぶひ台跡とされている。


朝日山
あさひやま

信濃川右岸に迫り、朝日川左岸の合流地点にある。標高三四一メートル。信濃川の対岸からは朝日の出る山である。北麓に朝日・寺沢てらさわ浦柄うらがら、西麓にひう横渡よこわたしの集落がある。慶応四年(一八六八)戊辰戦争のときには向いのえのき峠とともに長岡藩の最前線の要害であった。和平談判決裂後長岡・会津軍は榎峠を奪回、さらに朝日山に陣を布いた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「朝日山」の解説

あさひやま【朝日山】

新潟日本酒。酒名は、蔵の正面に位置し、木曾義仲ゆかりの朝日神社がある朝日山にちなみ命名大吟醸酒「萬寿盃」、本醸造酒「千寿盃」、普通酒「百寿盃」などがある。全国新酒鑑評会で受賞実績多数。原料米は越淡麗、五百万石など。仕込み水は朝日神社境内の湧水「宝水」。蔵元の「朝日酒造」は天保元年(1830)創業。所在地は長岡市朝日。

出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報

歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「朝日山」の解説

朝日山
(通称)
あさひやま

歌舞伎浄瑠璃の外題。
元の外題
けいせ朝日山
初演
享保2.1(京・布袋屋座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

デジタル大辞泉プラス 「朝日山」の解説

朝日山

新潟県、朝日酒造株式会社の製造する日本酒。大吟醸酒「萬寿盃」、特別本醸造酒「千寿盃」、普通酒「百寿盃」などがある。全国新酒鑑評会で金賞の受賞歴がある。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

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