日本大百科全書(ニッポニカ) 「横越」の意味・わかりやすい解説
横越
よこごし
新潟県中北部、中蒲原郡(なかかんばらぐん)にあった旧町名(横越町(まち))。現在は、新潟(にいがた)市の北東部(北(きた)区、江南(こうなん)区の一部)にあたる。1996年(平成8)町制施行。2005年(平成17)横越町は新津(にいつ)市、白根(しろね)市、豊栄(とよさか)市、小須戸(こすど)町、亀田(かめだ)町、西川(にしかわ)町、岩室(いわむろ)村、味方(あじかた)村、潟東(かたひがし)村、月潟(つきがた)村、中之口(なかのくち)村とともに新潟市に編入。阿賀野(あがの)川と小阿賀野川に囲まれた蒲原穀倉地帯の中心農村。中央を国道49号が通り、JR信越本線亀田駅からバスがある。古くは横越島とよばれた亀田水郷の州島で、近世は新発田(しばた)藩の分家沢海(そうみ)藩が置かれた。野菜・果樹栽培が盛んで、近年はチューリップの球根生産で知られ、新潟市中心市街地の近郊住宅地化も進んでいる。蒲原大地主であった伊藤家の大邸宅がそのまま残され、北方文化博物館(ほっぽうぶんかはくぶつかん)になっている。
[山崎久雄]
『『横越村誌』(1952・横越村)』