此れ式(読み)コレシキ

デジタル大辞泉 「此れ式」の意味・読み・例文・類語

これ‐しき【×此れ式/是式】

[連語]《「しき」は副助詞物事内容程度などが問題とするに足りないほどであることをいう語。たかがこれくらい。「―のことではあきらめない」
[名]近世、わいろ、袖の下などを婉曲にいう語。
「―をさいさいつかはしける間」〈仮・可笑記・四〉
[類語]さしもあれほどあんななにほどかばかりこれほどそれほどさほどさのみさまでどれほどいかほどそれくらいこのくらいこれくらいこればかりこれっぽっちこれきりこれっきりこれだけそれしき

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精選版 日本国語大辞典 「此れ式」の意味・読み・例文・類語

これ‐しき【此式・是式】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 「しき」は接尾語 ) 事柄の性質、内容、程度が問題とするに足りないほどであること。たかがこのくらい。こればかり。かほど。
    1. [初出の実例]「Corexiqino(コレシキノ)コト」(出典日葡辞書(1603‐04))
  3. 賄賂などを婉曲にいう。
    1. [初出の実例]「この花の牛介を頼みて、是(コ)れ式(シキ)をさいさいつかはしける間、此の是れ式にめでて、まづ内々にて主君へ度々訴訟申し上げけり」(出典:仮名草子・可笑記(1642)四)
  4. ( 「しき」はやり方、方法、また、ありさま、ようすの意 ) このやり方。この種類。こういう状態。このよう。このざま。
    1. [初出の実例]「ときに一っぱいきめませふ、諸事是式(これシキ)」(出典:洒落本・廓節要(1799))

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